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『千道安』斎藤史子 著 娘の目通し波乱の人生語る 評者・嘉瀬井整夫(文芸評論家) とにかく冗舌体で、次から次へと言葉がつながっていく。父・千利休の子として生まれた千道安(せんの・どうあん)。茶道の家に生まれたしがらみと宿命の中で悶々(もんもん)と悩む。その姿を、娘の目を通して見事に描く。 |
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『千道安』斎藤史子 著 茶の湯の精神性丹念に
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『千道安』斎藤史子 著 茶人・千利休には道安という実子がいた。道安は茶人としても活躍し、利休の商いは継いだが、茶は再婚相手の連れ子が継承する。そこに何があったのか。道安の娘の視点で、利休の自刃や茶の湯の世界、道安を軸にした利休一族の盛衰を描いた小説。 |
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『千道安』斎藤史子 著 〝父の茶〟超えよう…嫡男のもがき 千道安(一五四六~一六〇七)は、千宗易(利休)の嫡男である。千家の本家である堺千家を継いだが、男子がなかったため道安の系譜は途絶えた。今日に続く三千家は、利休の養子である少庵から続いている。少庵は道安の義弟に当たり、両者は茶人として比較されることも多いが、道安関係の資料は少なく、今日伝えられているのは少庵側から見た道安像だとされる。 |
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