文藝・学術出版鳥影社

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小説
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炎の環   炎の環

朝倉 京

日本を襲う、巨大災害……
大西洋のカナリア諸島で海底火山が噴火した。東アジア各地でも地殻変動が連鎖する。
地球規模の不気味な鳴動は、ついに日本を恐怖の渦へと陥れていく……
最新の地球科学と防災政策の知見を基に描くセミフィクション小説。

迫りくる、破壊の日

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著者略歴
1650円(税込)
朝倉京(あさくら きょう)
日本科学史学会会員。神奈川県小田原市出身。
理工系大学を卒業後、宇宙開発企業で人工衛星の設計や、宇宙開発事業団(現JAXA)と共同で宇宙機の安全性評価を行う。
その後IT及びマーケティング企業でデータ分析業務に就く。データサイエンティスト。
発刊日
2024年12月1日
ISBN
978-4-86782-126-8
鎌倉幽世八景   鎌倉幽世八景

藤沢 周

谷戸、切通し、やぐら、古刹と地蔵。
喧噪の都市の奥深く透視される悠久の中世の時間。
魔術たる作家の筆が、もののふの声を呼びおこす。
観光地カマクラの白日の下に、屍の蔵たる鎌倉の、幽玄なる景色がここに現われる。 (富岡幸一郎)

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著者略歴
1980円(税込)
藤沢 周(ふじさわ しゅう)
1959年、新潟県生まれ。法政大学文学部卒業。書評紙「図書新聞」の編集者などを経て、93年「ゾーンを左に曲がれ」(『死亡遊戯』と改題)でデビュー。98年『ブエノスアイレス午前零時』で第119回芥川賞を受賞。著書に『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『雨月』『さだめ』『箱崎ジャンクション』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武曲II』『界』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』『世阿弥 最後の花』『憶 藤沢周連作短編集』など多数。
発刊日
2024年10月29日
ISBN
978-4-86782-070-4
ママちゃりレポート   ママちゃりレポート

林 陽子

2012〜2023年、文章や言葉を羅列してレポートを書くように、日々の暮らしや見聞きした文芸、書籍から先人の言葉を拝借しながら書きました。 いまだにコロナ蔓延の影響からマスクのなかなか手離せない中、お疲れの心に一箇所でも面白く感じられたり、参考になる項目がありましたら、少しでもお役に立つことを願って……。

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著者略歴
1320円(税込)
林 陽子(はやし ようこ)
1949年岡山県生まれ
倉敷市在住
主婦業を継続
パート勤務のころ執筆に目覚める
著書
『青春メモリアル─1970』 (2004年 日本文学館)
『ママちゃり小夜曲』 (2006年 鳥影社)
『身辺抄─メモリアル・その後』 (2011年 鳥影社)
発刊日
2024年10月17日
ISBN
978-4-86782-104-6
きよまろ すぐり 神託記   きよまろ すぐり 神託記

岡田清隆

勝の姓をもつ者が言うておる。和気清麻呂様も弓削道鏡様も善き人であらせられたと。
和気清麻呂が朋友とともに、歓喜し絶望し、苦難を乗り越え、深い想いに明日へ向かう力を得た、生涯でもっとも波瀾に満ちた冒険の日々を追体験してみましょう。

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著者略歴
1540円(税込)
岡田清隆(おかだ きよたか)
アートディレクター、イラストレーター、講師
1955年6月5日生まれ。「岡田工房」主宰。
九州産業大学デザイン科卒。
「芸術生活社」編集部在籍中、
1979年、第3回JPC賞奨励賞受賞。
1990年、郵政省ダイレクトメール賞、入選及び金賞受賞。
1991年、金賞作品が世界公募メールグラフィックスに選出。
1992~著書11冊。『少女伝説あき』(アートダイジェスト社刊)『美葉と冬雪』(アートダイジェスト社刊)『岡田清隆ペン画集・恋する女たち』(近代文藝社刊)『美夜古野物語』(鳥影社刊)『ガラスのシュア』(新風舎刊)『キャラクター感得学』『豊の玉姫 みやこへ』『豊の玉姫御伽草子』『弟子と光量子』『そらあおぐ』『虹と凪の彩』(以上鳥影社刊)
1997年~講師。(専門学校・大学・高校にて)
発刊日
2024年9月18日
ISBN
978-4-86782-105-3
トラベリング・コート   トラベリング・コート

高田桂子

ちょっとおしゃれで心温まる二つのお話
旅するコートは、それを着る女性たちに寄り添う、人生の伴走者。

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著者略歴
1650円(税込)
高田 桂子(たかだ けいこ)
1945年、広島県に生まれる。出版社勤務、コピーライターを経て、1977年に、絵本『からからからが…』(文研出版)でデビュー。『ざわめきやまない』(理論社)で第12回路傍の石文学賞受賞。主な作品:絵本に『あれからそれから』『すがたかえ』(『からからからが…』と合わせて「いじわるばあさん」3部作)、『かみかくし』『つのかくし』『こめかくし』(以上「くすのきじいさんのむかしむかし」3部作)、『一休』『えすがたにょうぼう』『どうしてもたべたい』『やくそく』(台湾で翻訳出版)『はっぱのゆうびんやさん』など。中学年読物に、『ぼく、おにっ子でいくんだ』『あの子がぞろぞろ』『ひあたり山とひつじのヒロシ』など。高学年読物に、『メリーメリーを追いかけて』『透きとおった季節』『雨のせいかもしれない』『ふりむいた友だち』(韓国で翻訳出版・電子書籍化)『うさぎ月』『猫の恋』『かごめかごめ かごめがまわる』『あしたもきっとチョウ日和』『みかえり橋をわたる』『ここから物語がはじまる』『海辺のモザイク』(電子書籍化)など。シリーズ「怪談図書館」(10巻)に怖い話が10篇収録される。小学校国語の教科書・1年生用に『ふしぎ ふしぎ』、6年生用に『ちょうの行方』収録(2作ともに韓国で、《日本の小学校国語教科書選》に選出されて対訳本が出版される)。翻訳絵本に『ロベルタのなつやすみ』など。『世界の教科書に見る昔話』(石井正己氏編)に巻頭言「教科書と昔話の気になる関係」が収録される。
発刊日
2024年8月26日
ISBN
978-4-86782-094-0
茜!! 飛び立て世界へ   茜!! 飛び立て世界へ

坂本周次

リオ五輪女子体操ヘッドコーチ初の小説登場!
「この作品は、私が体操コーチとして経験した事を基にフィクションとして書きました。倉本コーチが私で、神代茜は体操の寺本明日香さんです。」

人は失敗を経験し、悔し涙を流して努力し少しずつ成功に近づいていくものだと思います。
私も一九九六年アトランタ二〇〇八年北京、二〇一二年ロンドン、そしてリオデジャネイロオリンピックと四回のオリンピックに三人の選手を送り込みましたがオリンピックには出発できず、四度目で初めて選手と共にオリンピックにヘッドコーチとして出発することができました。 「諦めない限り希望はある」 この言葉通り私は諦めずに頑張りました。(あとがきより)

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著者略歴
1540円(税込)
坂本 周次(さかもと・しゅうじ)
京都府亀岡市に生まれる。京都府立亀岡高等学校在学中に体操競技部に入部。体操の魅力に取りつかれる。体操を続けたいと母親に頼み込み中京大学に進学。体操競技部に入部するが選手生活は僅か1年で終了。大学2年生より学生コーチとなる。
その当時オリンピック選手代表選考会等に笠松選手の帯同コーチとして参加させて頂いたことで一流選手を育てる仕事に就きたいと思うようになった。大学卒業後暫くして笠松氏に誘われテレビ局がスポンサーの会社に体操コーチとして就職。8年後、笠松氏が独立し、後を継いで体操部門の部長、ヘッドコーチに就任した。
12年後、指導していた橋口美穂選手が1996年アトランタオリンピックに日本代表選手となったが、著者の役割は国内最終合宿までで終了。オリンピックにコーチとして付いていくことができないという現実に直面する。この屈辱を期に「オリンピック日本代表コーチになること」が夢となった。
しかし翌年務めていた会社が事業縮小を行い体操部門は廃止となるも迷わず独立を決意し「レジックスポーツ」を創設、代表取締役となり名古屋市内に体操クラブを開業。2008年北京オリンピックに黒田真由、2012年ロンドンオリンピックに寺本明日香選手を輩出するがやはりコーチとしてオリンピックに行けなかった。
その後、更なるオリンピック選手を育成するため最新設備を備えた体育館を次々と建設。体操クラブを4校経営し会員数1000名、スタッフは30名を数えるまでになり、選手、指導者、審判育成にも力を注ぎ、世界選手権大会、ワールドカップ、アジア、東アジア、ユニバーシアード大会等数多くの国際大会に日本代表コーチとして世界を回り、そして遂に2016年リオデジャネイロオリンピックに寺本明日香選手が国内トップの成績で日本代表となったことで、夢であったオリンピックコーチに就任することが出来た。
に於いて日本体操女子は団体4位、寺本明日香選手は個人8位入賞を果たすことが出来た。

その後68歳で25年代表取締役を務めた会社を最初のオリンピック選手である橋口美穂(現:岡崎美穂)に後を継いでもらい退職。
現在は無職、年金生活者となり母校である中京大学体操競技部女子のコーチとして学生達とインカレ上位を目指してまた新たな夢を追いかけている。
発刊日
2024年7月17日
ISBN
978-4-86782-093-3
淑女の告白 短編推理小説集   淑女の告白 短編推理小説集

黒岩夕城

今、五つの衝撃が波紋となって心を揺らす
ひたむきさと憎しみが交差する怖くて切ない五つの物語

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著者略歴
1650円(税込)
黒岩夕城(くろいわ・ゆうき)
群馬県生まれ。
プロボクサー、俳優を経て、脚本家に。
映画、テレビアニメ、サスペンスドラマ、NHK時代劇、民放の朝の連続ドラマ等、百本ほどを執筆し、現在に至る。
発刊日
2024年6月18日
ISBN
978-4-86782-096-4
わが文学 —増沢宏基作品集—   わが文学 —増沢宏基作品集—

増沢宏基

中野重治から贈られた「独りよがりにならず、自分だけが苦しんでるのではないことを知りつ、あせらず、真実を素直に詩い続けるならば、誰にもわかってもらえるはずだ」との言葉を胸に……。

信州で障害児教育に携わりながら創作に励んできた著者の、小説、エッセイ、評論、詩、俳句を収録した、集大成となる作品集。

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著者略歴
1980円(税込)
増沢 宏基(ますざわ ひろき)
1942 年 山梨県に生まれる
1966 年 日本社会事業大学 社会福祉学部 卒業
1966 年 長野県小中特別支援学校に勤務
2000 年 長野県茅野市立玉川小学校校長定年退職
2003 年 下諏訪町教育委員会 社会教育指導員
2005 年 下諏訪町社会福祉協議会会長
2011 年 長野県福祉大学校非常勤講師
著書 詩集『秋の蝶』、『教育と福祉の間で』など
発刊日
2024年5月15日
ISBN
978-4-86782-067-4
夜を抱く   夜を抱く

佐藤洋二郎

「闇の中を模索するように生きていた」青春時代から老境に至る道のり。
作者の実人生と重なる登場人物達の、逞しくも苦い哀しみと愛おしさに満ちた、二つの物語。

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著者略歴
1980円(税込)
佐藤洋二郎(さとう ようじろう)
1949年福岡県生まれ。少年時代を山陰で過ごす。中央大学卒。主な作品集に『未完成の友情』『福猫小判夏まつり』『神名火』『グッバイマイラブ』『沈黙の神々I・II』などがある。『夏至祭』で野間文芸新人賞、『岬の蛍』で芸術選奨新人賞、『イギリス山』で木山捷平文学賞。著書多数。元日本大学芸術学部教授。
発刊日
2024年3月31日
ISBN
978-4-86782-071-1
重野安繹伝 幕末・明治、二つの時代を生きた一漢学者の生涯   重野安繹伝 幕末・明治、二つの時代を生きた一漢学者の生涯

藤民 央

重野安繹は西郷隆盛・大久保利通とは刎頚の友、西南戦争後は大久保の片腕として新政府の文教政策を担った。なかでは、西郷と時期の重なった奄美流人時代、調べを尽くした作者によって、彼の人間的真価がみごとに浮かび上がっている。 (文芸評論家 勝又 浩)

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著者略歴
2420円(税込)
藤民 央(ふじたみ おう)
1939年 東京に生まれる
1963年 鹿児島大学文理学部卒 鹿児島県立高校教諭
1994年 小説「紙の卒塔婆」が南日本新聞社懸賞小説『新春文芸』入選
2000年 定年退職と同時に上京「奄美の歴史と民俗」の研究生活に入る
2001年 「道之島遠島記」第二回中・近世文学大賞創作部門優秀賞受賞 「加計呂麻へ」・「道之島遠島記」・「南島古潭」出版
「奄美現存古語註解」(研究書 オンデマンド方式で出版)
発刊日
2024年3月9日
ISBN
978-4-86782-032-2
『受胎告知』の前で   『受胎告知』の前で

中澤美喜子

フィレンツェで初めてフラ・アンジェリコの『受胎告知』を見た南実子はその美しさの前に立ちつくした。想像していたより遙かに大きなそのフレスコ画は隅々まで丁ねいに描かれている。
そしてその画の前で始まった出会いと別れ。南実子は自分が真実の愛を掴むのはいつのことか、と胸の奥に微かな震えを覚えるのであった。

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著者略歴
1540円(税込)
中澤美喜子(なかざわ・みきこ)
長野県諏訪市生まれ。 諏訪二葉高校卒業後、英文科に進む。
チノン株式会社 海外営業部東京支社に13年勤務。
海外営業部長秘書の後、営業部員として、アフリカ諸国、中南米諸国、英国を担当。
海洋研究所に2年勤務。事務職の非常勤として生物生態部門所属。
米国電池会社 Duracell社 日本法人に10年勤務。新製品・新技術部主任。
Duracell社は在職中に米国Gillette社に買収される。
その後、Gillette社はP&G社に買収される。
(Duracell社は2016年Mr. Warren Edward Buffett, CEO率いるBerkshire Hathaway社に買収され、BH社のOne of Brandsとなり、現在に至っている)
2020年『瑠璃』を鳥影社から刊行
発刊日
2024年3月9日
ISBN
978-4-86782-074-2
解禁随筆集   解禁随筆集

笙野頼子

発禁から解禁へ!?
2024年、一つの判決が出ると
このような本はもう出せなくなるかもしれない
今ならまだ書けるぎりぎりまでを書いた
私、私小説、身体、言論の自由、保守の本分、ジェンダー主義告発
ひとりの女人として正直に物を言い
キャンセルされた反米文学者のその後
女たちと保守の一点共闘、最前線報告

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著者略歴
2200円(税込)
笙野頼子(しょうの よりこ)
1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。
81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年「タイムスリップ・コンビナート」で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。
著書に『ひょうすべの国―植民人喰い条約』『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』『ウラミズモ奴隷選挙』『会いに行って 静流藤娘紀行』『猫沼』『笙野頼子発禁小説集』『女肉男食 ジェンダーの怖い話』など多数。11年から16年まで立教大学大学院特任教授。
発刊日
2024年2月9日
ISBN
978-4-86782-055-1
華やぎと哀しみと   華やぎと哀しみと

葉山弥世

この一冊には作者の現在がよく表れていて興味が尽きない。一途な恋に燃えた若き日の甘美な回想、七十五歳、初めて体験した入院生活から得た、自分を含めた様々な人間的発見、そして女学校の庭園に住みついた亀の物語。読者は語り手としての亀に驚くが、この亀こそは作者の思想の代弁者、もう一つの自画像に他ならないだろう。 (文芸評論家 勝又 浩)

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著者略歴
1650円(税込)
葉山 弥世(はやま みよ)
1941年 台湾花蓮市生まれ
1964年 広島大学文学部史学科卒業
1964年より2年間、福山暁の星女子高校勤務
1967年より広島女学院中・高等学校勤務
1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞
1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞
1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。
2000年 広島女学院中・高等学校退職
「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市)
日本文藝家協会会員

著 書:『赴任地の夏』(1991年)『愛するに時あり』(1994年)『追想のジュベル・ムーサ』(1997年)『風を捕える』(1999年)『春の嵐』(2001年)『幾たびの春』(2003年)『パープルカラーの夜明け』(2006年)『城塞の島にて』(2009年)『たそがれの虹』(2011年)『夢のあした』(2013年)『かりそめの日々』(2015年)〈以上、近代文藝社刊〉『花笑み』(2017年)『ストラスブールは霧の中』(2019 年)『タヒチからの手紙』(2021 年)『シャラの花咲く家』(2022年)『華やぎと哀しみと』(2024年)〈以上、鳥影社刊〉
発刊日
2023年1月31日
ISBN
978-4-86782-066-7
小説 山紫水明の庭 七代目 小川治兵衛 日本近代庭園の礎を築いた男の物語   小説 山紫水明の庭 七代目 小川治兵衛
日本近代庭園の礎を築いた男の物語

中尾實信

七代目小川治兵衛―屋号「植治」(1860-1933)
平安神宮神苑、無鄰菴、円山公園を手がけるなど、近代日本庭園を先駆し、自然の景観と躍動的な水の流れを組みこんだ作庭で名高い植治。いまにつづく、その時代と生涯を丹念に描く長編小説1700枚。

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著者略歴
4180円(税込)
中尾實信(なかお よしのぶ)
1940年福岡生まれ、医師。九州大学医学部卒。
京都大学医学部第一内科医員の後、アメリカにて研究生活。
神戸大学医学部第三内科助教授、藍野学院短期大学教授、近江温泉病院副院長・同顧問などを経て、現在は執筆に専念。
著書
『静かなる崩壊』(かまくら春秋社)
『花紬』『青春─遠い雪の夜の歌』『いのちの螺旋』『晩節の宝石箱』『小堀遠州』『小説 木戸孝允』上・下(以上鳥影社)
『小説 森鷗外 ヴェネチアの白い鳩』(新人物往来社)
編著
『内科診断学』(医学書院)
共著
『臨床内分泌学』『臨床代謝学」(朝倉書店)『新版日本血液学全書第8巻』(丸善)『免疫実験操作法』(南江堂)『図説老年病学』(同朋舎出版)等多数。
発刊日
2024年2月9日
ISBN
978-4-86782-075-9
まれねこ   まれねこ

寺村摩耶子

失われた足跡を求めて―。
90年代後半の東京。築20年の庭つき古アパート。
そこには内と外を行き来する猫たちがいた―。
町から猫が消えた時代に、かつて3匹の猫と暮らした日々がよみがえる。

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著者略歴
1980円(税込)
寺村摩耶子(てらむら・まやこ)
1965年大阪生まれ。作家。
絵本に関する著作に『絵本の子どもたち』(水声社)、『古い絵本の物語』『絵本をたべる』(青土社)。美術エッセイ集に『オブジェの店 瀧口修造とイノセンス』(青土社)など。絵本の翻訳に『どうぶつたちは しっている』(イーラ写真、マーガレット・ワイズ・ブラウン文、文遊社)。小説に『まれねこ』(鳥影社)。
発刊日
2024年1月28日
ISBN
978-4-86782-069-8
ヴィンランド   ヴィンランド

ジョージ・マッカイ・ブラウン 著
山田修 訳

コロンブスより500年も前にヴァイキングが訪れていた北米の地──ヴィンランド。
英国グレートブリテン島北東のオークニー諸島に生まれ、 ヴィンランドへの密航等、波乱に富んだ主人公の一代記。11世紀北欧の知られざる歴史物語。

北欧から北米へ海と陸をめぐる大冒険

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著者略歴
2750円(税込)
ジョージ・マッカイ・ブラウン
George Mackay Brown(1921-1996)
ブラウンは英国の北東に浮かぶオークニー諸島2番目の町ストラムネスに生まれ、生涯のほとんどをその地で過ごし、創作活動を続けた。詩、短篇、小説、エッセイなどそのジャンルは多岐にわたる。
若いころから喫煙や過度の飲酒による不摂生な生活を送り、あげく胸を患って入退院を繰り返し、ついに正業につくことはなかった。30歳直前に、同じオークニー出身のエドウィン・ミュアが学長をしている社会人対象のニューバトル・アビー・カレッジに入学し、ミュア夫妻から創作上の薫陶を受けた。40歳のときカトリックに改宗。エディンバラ大学へと進み、 G. M.ホプキンズについての修士論文を提出。
作品の主題の多くは、 9世紀から13世紀までオークニーを中心に続いたヴァイキング王国の聖マグヌスの生と死を初めとして、オークニーの歴史・風土にかかわる。アイルランドの詩人シェイマス・ヒーニーのことば「彼はすべてをオークニーの針の目を通すことによって変容させる」は、ブラウンの特質を端的に言い表している。

山田 修(やまだ おさむ)
早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。スコットランドのダンディー大学にて在外研究(1988-89)、スコットランド文学、特にジョージ・マッカイ・ブラウンに関する資料を収集。現在、獨協大学名誉教授。
訳書に『ロバート・バーンズ詩集』(共訳、国文社、2002)、G. M. ブラウン『島に生まれ、島に歌う』(共訳、あるば書房、2003)、同『グリーンヴォー』(共訳、あるば書房、2005)、同『守る時』(あるば書房、2007)など。またH. D. Spear (ed.) George Mackay Brown- A Survey of His Work and a Full Bibliography (The Edwin Mellen Press, 2000)の書誌を担当。
発刊日
2023年12月25日
ISBN
978-4-86782-062-9
七つの愛の物語   七つの愛の物語

安田萱子

愛と死、そして罪
それらと向き合って
人はどう生きればいいのだろう
テクノロジーとAIの著しい進歩の世にあって
変わらぬ自然と人の優しさへの思いをこめて

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著者略歴
1650円(税込)
安田萱子(やすだ かやこ)
日本現代詩人会会員
詩集『イヤリング』『かるかや日記』他
評論集『読書の溺死』
発刊日
2023年12月8日
ISBN
978-4-86782-056-8
ふたつの光   ふたつの光

永野秀夫

脳卒中で倒れた洋服仕立職人の父と、その父の喜びを一番の喜びとする息子との、十四年間にわたる濃やかな情愛に満ちた生活と死別の慟きとを、簡潔にして清楚な筆で描いた、表題作を含む心に沁みる二十九の連作短篇に併せ、市井の悲惨な一事件に取材し、生の哀しさを浮き上がらせた「夕雲」等、前著『冬晴』以後の作九篇を収める。著者文章修業二十五年の精華を示す作品集。

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著者略歴
1760円(税込)
永野秀夫(ながの ひでお)
昭和31(1956)年2月、 東京都豊島区に生まれる。
昭和53(1978)年3月、獨協大学経済学部卒業。
同年4月、学校法人学習院に事務職員として採用される。
平成29(2017)年3月、退職。
平成11(1999)年、「不昧公の小箱」が第29 回学習院輔仁会雑誌賞準入選作 として同誌に掲載され、以後創作を志す。
著 書『不昧公の小箱』(平成13年)
『ふたつの光』(平成16年)
『冬木立』(平成22年)〈以上、各私家版〉
『いわし雲』(平成29年)鳥影社
『冬晴』(令和4年)鳥影社
発刊日
2023年12月2日
ISBN
978-4-86782-058-2
倒木蘇生   倒木蘇生

大嶋岳夫

志賀直哉さいごの門弟であり、遠藤周作に鍛えられた作家渾身の短篇集
かつて遠藤周作編集長の「三田文學」が、一人の新人の小説を二作同時に載せたことがある。人と作品を選んだのはむろん編集長だが、学生の私は眩しい感じで作者の名前を見つめたものだ。そして二十数年後、その作家は自分を発見してくれた小説家への礼を果すかのように、ひとつの短篇を「三田文學」へ届けてきた。それが傑作「ブラッドフォードの王」である。(加藤宗哉〈作家、元「三田文學」編集長)

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著者略歴
1650円(税込)
大嶋岳夫(おおしま たけお)
1942年、北海道中富良野町の生まれ。
北海道大学理学部で雪氷学を修め上京し東京大学工学部で半導体の研究、公益法人で地方の雪対策の研究にあたりつつ小説を執筆。
上京後、志賀直哉氏に師事した。
その後、「三田文學」の編集長遠藤周作氏に指導を仰ぎ三十三歳までに「歯痛」「冬の六花」「線爆発装置の短い夢」などを発表。
五十六歳から執筆を再開し「我妹子」「鳩」「ブラッドフォードの王」などを「三田文學」に発表。
「線爆発装置の短い夢」で第10回文藝賞、「冬の六花」で第8回新潮新人賞、「戦げ罅割草」で第18回三田文學新人賞(戯曲部門)のそれぞれ最終候補。
「未明の丘」で第5回北海道文芸賞選考委員特別賞、「父よそして母よ」で第65回農民文学賞を受賞。
作品集に『未明の丘』(2020年、文芸社)がある。
発刊日
2023年9月18日
ISBN
978-4-86782-041-4
荒れ地に花を   荒れ地に花を

門倉 暁

人間の闇とバイオ技術は今まったく新しい恐怖を日常の中に産み出した! 貴方はもう一人では眠れない!
その花は 救済か… 禍か…

東京豊洲の高層マンションで見つかったミイラ化死体。
不可解な点がある……三日もしない間にミイラになったのだ。これに続き発見されていくミイラ化死体。その近くには決まって薄緑色の葉をした植物があった……。 バイオテクノロジーとその裏に潜む人間の闇を融合させた 近代的SF小説

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著者略歴
1540円(税込)
門倉 暁(かどくら さとる)
1955(昭和30)年、神奈川県生まれ。京都大学卒。工学博士。
受賞歴:新美南吉童話賞佳作(平成8年)。仏教童話銀賞(平成9年)。キリスト教童話賞佳作(平成10年)。浦安文学賞佳作(平成12年)。恐竜児童文学入選(平成17年)。
はやしたかし童話大賞優秀作(平成21年)。北区内田康夫ミステリー文学賞特別賞(平成23年)。千葉児童文学賞(平成23年)。北区内田康夫ミステリー文学賞特別賞(平成26年)。千葉文学賞(平成26年)他
著書: 『さくらとじんべえ─スペース・パワーの陰謀』(本の森、2005年)
『さくらとじんべえ〈2〉じんべえのダイエット大作戦』(本の森、2005年)
『さくらとじんべえ〈3〉怪盗ブルーアイズの秘密』(本の森、2006年)
『フトンの国─ねむいねむい病とつまんなーい病』(本の森、2006年)
『不思議クラブ』(本の森、2008年)
『真夏に降る雪』(鳥影社、2017年)
発刊日
2023年9月13日
ISBN
978-4-86782-033-9
あきつ流るる……神通明美 短編集   あきつ流るる……神通明美 短編集

神通明美

歩を止めて あきつ流るる 中にあり
大切な人を失ない、痛みに堪えて生きる主人公を描く表題作や、交通事故に遇い再起不能と思われた男が一人の女性の出現によって立ち直ってくる姿を描いた『蕎麦の花』など、折々の作句が強い彩りを添える、著者渾身の短編集。

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著者略歴
1650円(税込)
神通明美(じんづう あけみ)
1941年富山市に生まれる
1961年から2002 年まで裁判所に勤務
1999年「秋黴雨」でとやま文学賞を受賞
2008年「雪解靄」で銀華文学賞奨励賞を受賞
2011年「引渡し」で銀華文学賞奨励賞を受賞
2012年「蕎麦の華」で銀華文学賞優秀賞を受賞
2013年「赤い眼」で銀華文学賞優秀賞を受賞
2016年「有沢橋」で文芸思潮最優秀賞を受賞
短編小説集『雪解靄』(アジア文化社)、『有沢橋』(鳥影社)
『かいむ』『青嵐』(富山市)『讃岐文学』などの同人誌に作品を発表し、 現在、文芸誌『ペン』(富山市)同人
発刊日
2023年9月7日
ISBN
978-4-86782-030-8
地面の感触   地面の感触

小田切信

髪に挿さず くまがしの葉も

私は彼らのようにはなれない。しかし、それでも……私はかび臭い枕に顔を押し付けながら、彼らに近づきたいと心から思った。(本文より)

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著者略歴
2420円(税込)
1963年、東京生まれ 日本人
著書に『屋上の帝王』
発刊日
2023年7月29日
ISBN
978-4-86782-020-9
華凛II 日記をひもとく心と旅の物語   華凛II 日記をひもとく心と旅の物語

高橋道子

「片隅で幸せに生きる」を貫いて
昭和36年に一途な恋を実らせて結婚してから約半世紀の間、子育て・仕事etc.に奮闘してきた日々を、その時代の出来事とともに振り返る。

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1650円(税込)
発刊日
2023年7月12日
ISBN
978-4-86782-037-7
異邦人の孤独を生きて —ある邦人女性のウィーン回想   異邦人の孤独を生きて —ある邦人女性のウィーン回想

戸口英夫

「孤独でありながら愛しあうこと」
「死を想え(メメント・モリ)」の感情が根づく街ウィーンで、厳しい西洋式個人主義の洗礼を受けながら自立を求め、人を愛し、根無し草を越えてゆこうとする、ある邦人女性の物語。

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著者略歴
1650円(税込)
戸口 英夫(とぐち ひでお)
1946年群馬県に生まれる。東京都立大学人文科学研究科修士課程修了。
中央大学名誉教授。専門はドイツ文学、ウィーン文化論。作家。
訳書として、アントン・リーダー『ウィーンの森—自然・文化・歴史—』、ピーター・ミルワード『大学の世界』(以上南窓社)、H・シッペルゲス『ビンゲンのヒルデガルト—中世女性神秘家の生涯と思想』(教文館・共訳)など。
発刊日
2023年6月8日
ISBN
978-4-86782-023-0
貞子と慎一と昭和十七年の春のこと   貞子と慎一と昭和十七年の春のこと

櫻本富雄

理由などない。大好きなんだ。本当のことなのに、秘密だ。
─わたしの秘めた思いはいけないことだろうか。
これは物語(フィクション)である。だが、かつてどれほどの若い男女が愛を求めそして秘めたまま……青春の只中に消えていったのだろうか。
戦時を生きた筆者の綴る、十代の短い初恋物語。

巻末資料「国民抗戦必携」収録!

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著者略歴
1540円(税込)
櫻本富雄(さくらもと とみお)
長野県小諸町与良(現小諸市)出身。元かつしか幼稚園理事長、東京学芸大学講師。
戦時期日本文化史、メディア論。
近著『夏が来ても折られた向日葵は』(鳥影社)
発刊日
2023年5月10日
ISBN
978-4-86782-027-8
#戦争、平和、オートフィクション: 昭和者がたり 土井荘平短編選集   #戦争、平和、オートフィクション: 昭和者がたり 土井荘平短編選集

土井荘平

「それぞれの話の主がまるで自分の分身であるかのように、書き手は物語を綴った。」—大阪に生まれ、昭和を生きた著者が綴る、自伝的小説(オートフィクション)。「季刊文科」「文学街」「抒情文芸」など掲載作に、書き下ろしを加えた全16編。

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著者略歴
1980円(税込)
土井荘平(どい そうへい)
昭和4年12月 大阪市生まれ
商社勤務、自営業を経て、リタイア後、小説、エッセイなど著述を始める。
著作 「青い春、そして今晩秋」(鶴シニア文学大賞受賞)、「あほちゃうか─関西慕情」、「関西弁アレコレばなし」ほか。
共著 「季刊文科セレクション」、「季刊文科セレクション2」ほか。
徳岡孝夫共著「夕陽ヶ丘─昭和の残光」(鳥影社)、「百歳以前」(文藝春秋「文春新書」)
発刊日
2023年3月13日
ISBN
978-4-86782-014-8
四分室のある心臓   四分室のある心臓

アナイス・ニン 著
山本豊子 訳

―愛そのものは人生が続いていくようにとぎれない―
人と関わることの真摯さが洞察と優しさを育んで、アナイス・ニンの物語は齟齬や間違いさえ生の糧になることを伝えつつ、心の襞をどこまでも証していく繊細さの現在形である。 (詩人・松尾真由美)

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著者略歴
2420円(税込)
〈著者略歴〉
アナイス・ニン(Anaїs Nin)
1903年、フランスはヌイイ・シュル・セーヌで生まれ、1977年、闘病の末、癌でロサンゼルスにて生涯を終える。11歳の年に母親と弟たちとともにアメリカに移住した。1930年代初頭に夫の転勤に伴いパリに居住し、作家活動を始める。40年から50年代のアメリカにて小説を発表し続け、60年代半ばに日記の出版で名声を得る。74年にダートマス大学より名誉博士号を授与される。日本へは小説『愛の家のスパイ』が河出朋久によって紹介され、66年来日に際し大江健三郎、江藤淳らとの会談が『文藝』に記録されている。89年に実弟ホアキン・ニン・クルメル、カリフォルニア州立大学バークレー校音楽学部名誉教授は来日して、関西の大学での講演やピアノ演奏会を果たす。
〈訳者略歴〉
山本豊子(やまもと とよこ)
西宮市に生まれる。1977年神戸女学院大学英米文学科卒業。1984年東京女子大学大学院文学部修士課程修了。2003年Boston College大学院英米文学MA取得。東京女子大学、東洋英和女学院大学非常勤講師。 共著:『アメリカ文学における家族』(山口書店)、Anaїs Nin Literary Perspectives (Macmillan Press) 、『[作家ガイド]アナイス・ニン』(彩流社)
訳書:アナイス・ニン『心やさしき男性を讃えて』(鳥影社)、アナイス・ニン『信天翁の子供たち』(水声社)
共編訳:『アナイス・ニンとの対話 インタビュー集』(鳥影社)
発刊日
2023年4月22日
ISBN
978-4-86782-001-8
屋上の帝王   屋上の帝王

小田切信

雨中に立ちて 問ひし君はも
午後七時、津田沼の街は美しかった。醜い看板や電柱は闇に包まれ、何千何万という光だけが私たちを迎えてくれた。(本文より)

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著者略歴
1980円(税込)
1963年、東京生まれ 日本人
発刊日
2023年4月16日
ISBN
978-4-86782-019-3
くたかけ   くたかけ

小池昌代

海辺の町に暮らす三世代の女たち。
一家にからみつく奇妙な男。
男の持ち込んだ三羽の鶏。
彼は宗教者か犯罪者か。
家族のねじが狂い始めて。
—ゆるやかに解体される家族の物語。

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著者略歴
2200円(税込)
小池 昌代(こいけ まさよ)
詩人、小説家。
1959年東京都江東区生まれ。
津田塾大学国際関係学科卒業。
詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『夜明け前十分』、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、『野笑 Noemi』、『赤牛と質量』など。
小説集に『感光生活』、『裁縫師』、『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、『ことば汁』、『怪訝山』、『黒蜜』、『弦と響』、『自虐蒲団』、『悪事』、『厩橋』、『たまもの』(泉鏡花文学賞)、『幼年 水の町』、『影を歩く』、『かきがら』など。
エッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)、『産屋』、『井戸の底に落ちた星』、『詩についての小さなスケッチ』、『黒雲の下で卵をあたためる』など。
絵本に『あの子 THAT BOY』など。
編者として詩のアンソロジー『通勤電車でよむ詩集』、『おめでとう』、『恋愛詩集』など。
『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02』「百人一首」の現代語訳と解説、『ときめき百人一首』なども。
発刊日
2023年1月26日
ISBN
978-4-86265-993-4
静かな夏   静かな夏

松永 譲

戦前から戦後を生きた父と、戦後70~80年代に青春時代を生きた主人公。介護の現実の中でその関係を見つめ直した表題作と、「エヴァモア」「息子たちへの手紙」を合わせた本書は、著者渾身の三部作であり、同時代を生きる者たちへの応援歌とも言えるだろう。

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著者略歴
1650円(税込)
松永 譲(まつなが ゆずる)
1958年長野県諏訪市生まれ。
1983年茨城大学卒。同年諏訪市役所入庁。
2019年同市役所退職。
1999年『天平の精神I』にて長野文学賞評論部門賞。
発刊日
2023年2月13日
ISBN
978-4-86265-996-5
夏が来ても折られた向日葵は 新冠着山殺人事件   夏が来ても折られた向日葵は 新冠着山殺人事件

櫻本富雄

信州の高原別荘地で見つかった男の焼死体。現場から見つかる特殊防火液体……事件の真相に迫るいま、大東亜戦争の闇が浮かびあがる──聞いて欲しい 命の叫びを戦争に便乗して最大の殺戮事件を実行したのは誰だ。忘れてはならない時代の慟哭を綴る衝撃の社会派ミステリー。

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著者略歴
1650円(税込)
櫻本富雄(さくらもと とみお)
長野県小諸町与良(現小諸市)出身。元かつしか幼稚園理事長、東京学芸大学講師。戦時期日本文化史、メディア論。(全著作一覧参照)
発刊日
2022年12月18日
ISBN
978-4-86265-988-0
「夜ゼミ」の時間   「夜ゼミ」の時間

室津波光

底なしの悪と闇のただ中から、一条の光を掬い上げてくる婆娑羅の如き女。京の夜空の下、今その物語の幕がひらく。富岡幸一郎(文芸評論家、関東学院大学教授、鎌倉文学館館長)

「この世を生きるとは、不良品のまま生きることの自覚に他ならない」

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著者略歴
1650円(税込)
室津波光(むろつ はこう)
著 書
『流刑者』(2018年、新潮社)
『卑湿の淤泥』(2020年、鳥影社)
発刊日
2022年12月12日
ISBN
978-4-86265-989-7
花が消えた日   花が消えた日

芳ヶ野 玲子

ある少女の人生に刻み込まれた昭和の歴史が鮮やかに浮かび上がる

小学校二年生のときに書いた習字と図画が選ばれて「天覧」作品となった。そのご褒美に担任教師が行幸を見に電車に乗って町まで連れて行ってくれた。その少女はやがて半世紀余の後、かつて道に土下座して拝した人の御大葬に出会うことになる──本書は、よき時代の田舎に育った少女の生涯を穏やかに辿りながら、彼女の人生に刻み込まれた昭和の歴史を鮮やかに浮かび上がらせている。〈文藝評論家 勝又浩〉

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著者略歴
1980円(税込)
芳ヶ野玲子(ほうがの れいこ)
1927年鹿児島県生まれ。1950年上京、以後2019年3月まで東京在住。
その間就職・結婚のかたわら宮柊二主宰「コスモス短歌会」「西郷南州顕彰会」「駒田信二の小説教室」等に入会。機関誌「敬天愛人」に歴史エッセイ、同人誌「まくた」に小説を発表。その他南日本新聞、各種の雑誌に依頼原稿を寄稿する。1993年青弓社より出版された共著「宗教の中の女性史」の一章を書く。これはユニークな本として英訳・独訳された。2018年歴史エッセイ単行本「天に訊け 星になった西郷隆盛」を原色派出版社より刊行。 2018年夫の死により、2019年4月、空き家になっていた鹿児島県伊佐市の生家に帰郷、定住する。
発刊日
2022年12月12日
ISBN
978-4-86265-971-2
シャラの花咲く家   シャラの花咲く家

葉山弥世

この一冊には、大人が楽しむ〈旅行小説〉三編とプラス・アルファー一編が収められている。そのアルファ一編が、この作者が何故〈旅行小説〉にこだわり、書き続けるのか、その隠れたモチーフを明かしていて、それにもまことに興味が尽きない。(文芸評論家 勝又 浩)

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著者略歴
1650円(税込)
葉山 弥世(はやま みよ)
1941年 台湾花蓮市生まれ
1964年 広島大学文学部史学科卒業
1964年より2年間、福山暁の星女子高校勤務
1967年より広島女学院中・高等学校勤務
1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞
1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞
1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。
2000年 広島女学院中・高等学校退職
「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市)
日本文藝家協会会員

著 書:『赴任地の夏』(1991年)『愛するに時あり』(1994年)『追想のジュベル・ムーサ』(1997年)『風を捕える』(1999年)『春の嵐』(2001年)『幾たびの春』(2003年)『パープルカラーの夜明け』(2006年)『城塞の島にて』(2009年)『たそがれの虹』(2011年)『夢のあした』(2013年)『かりそめの日々』(2015年)〈以上、近代文藝社刊〉『花笑み』(2017年)『ストラスブールは霧の中』(2019 年)『タヒチからの手紙』(2021 年)『シャラの花咲く家』(2022年)〈以上、鳥影社刊〉
発刊日
2022年11月13日
ISBN
978-4-86265-984-2
奇人 ホフマン   奇人 ホフマン

荒木英行

幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。 約200年前のドイツで、作家、音楽家、画家として多彩な才能を発揮した彼は法律家でもあって、 当時の社会情勢に翻弄されながらも先駆的生き方を貫いた。 「幾分ファンタジー、あるいは怪談めいた感じもしないではありませんが、これは実在した人物をもとに書かれたお話です。」

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著者略歴
1760円(税込)
荒木英行(あらき ひでゆき)
1948年大阪市生まれ。本名は田坂英行。関西学院大学大学院文学研究科修了。関西学院大学、同志社大学、近畿大学等、元兼任講師。ドイツ文学研究家。 著書に『シュレジア 一八四四』(朝日出版社)、『狂夢郷』(新潮社)、『南ドイツの小さな町で』(同)、『幻想のディスクール』(共著、鳥影社)ほか、雑誌、紀要、単行書 籍発表の小説、翻訳、論文等多数。
発刊日
2022年9月28日
ISBN
978-4-86265-978-1
結交姉妹   結交姉妹

村上政彦

壮大なのに全てが身近な感じで、夢中で読み進んだ。争乱を生き延びる女性たちの美しい呪術と鎮魂のお話です。政彦くんはあいかわらず文章がうまいなあ!(吉本ばなな)

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著者略歴
1980円(税込)
村上 政彦(むらかみ まさひこ)
1958年、三重県生まれ。作家。
業界紙記者、学習塾経営などを経て、87年「純愛」で福武書店(現ベネッセ)主催・海燕新人文学賞を受賞。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。
著書に
『ナイスボール』福武書店 のち集英社文庫、
『ドライブしない?』(「純愛」所収)福武書店 、
『青空』福武書店、『Zoo』海越出版社、『アラブの電話』福武書店、
『魔王』集英社、『トキオ・ウイルス』講談社 のちハルキ文庫、
『ニュースキャスターはこのように語った』集英社、
『東京難民殺人ネット』角川春樹事務所 (ハルキ・ノベルス)、
『「君が代少年」を探して 台湾人と日本語教育』 平凡社新書、
『見果てぬ祖国』ホセ・リサール原作/翻案 潮出版社、
『ハンスの林檎』潮出版社、『三国志に学ぶリーダー学』潮出版社、
『三国志に学ぶ勝利学』潮出版社、
『世界の文学名場面を読む』第三文明社・21c文庫、
『小説を書いてみよう』第三文明社、
『作文を書いてみよう─こうすれば、きみも文章が書ける』第三文明社
『台湾聖母』コールサック社
『αとω』鳥影社
発刊日
2022年9月1日
ISBN
978-4-86265-969-9
冬晴   冬晴

永野秀夫

若くして亡くなった友達への思いをこめて、実際にあった受験生をめぐる朝の電車内の出来事を簡潔にして清楚な筆で活写した表題作外、著者多年の修錬の結晶がキラリと光る短篇(学習院輔仁会雑誌賞準入選の処女作「不昧公の小箱」を含む)と、昭和の情緒溢れる幼少期の思い出等を綴った随筆を収める。

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著者略歴
1760円(税込)
永野秀夫(ながの ひでお)
昭和31(1956)年2月、 東京都豊島区に生まれる。
昭和53(1978)年3月、獨協大学経済学部卒業。
同年4月、学校法人学習院に事務職員として採用される。
平成29(2017)年3月、退職。
平成11(1999)年、「不昧公の小箱」が第29回学習院輔仁会雑誌賞準入選作として同誌に掲載され、以後創作を志す。
著 書
『不昧公の小箱』(平成13年)
『ふたつの光』(平成16年)
『冬木立』(平成22年)〈以上、各私家版〉
『いわし雲』(平成29年)鳥影社
発刊日
2022年8月26日
ISBN
978-4-86265-969-9
いのちの話   いのちの話〈季刊文科コレクション〉

各務麗至

たとえば「瀞」。娘と妻を川で喪っている主人公は、偶然にもその川で溺れかけている少年を助けたが、彼は音信の絶えていた姪の子であったと分かる。―この一冊には、人間・いのち・人生の、脈々と流れている不思議なつながりが凝縮され、濃密な味わいをもって集約されている。
(文芸評論家 勝又 浩)

『季刊文科』誌への掲載作を中心に「いのち」をテーマに著された集大成となる作品集。
収録作品「ごくらく橋を渡って」「瀞」「桔梗」「いのちの話(「秋桜」「いのちの話」「橋」「百寿の光」の4作品で構成された連作)」

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著者略歴
1650円(税込)
各務 麗至(かがみ れいじ)
1948年6月24日、香川県観音寺市生まれ。
1966年詭激時代創刊、2002年より第三次詭激時代「戞戞」編集発行。
日本文藝家協会会員。
著書
『ぼろおん』(鳥影社)『論考思繹』句集『風に献ず』(詭激時代社)他、
『観音寺にて』『悲しけれど』季刊文科(鳥影社)など。
発刊日
2022年8月8日
ISBN
978-4-86265-973-6
紅色のあじさい 津村節子 自選作品集   紅色のあじさい 津村節子 自選作品集

津村節子

語る喜び
自然で無理のない文章から物語の喜びと呼びたくなるリズムが聞こえてくる。透明な結晶の奥底のほうから紅色の光が暖かくさしてくるその文章を読んでいると、積み重ねられた歳月の襞が揺蕩いながら読者の気持ちを包み込み、眼前に景色を広げてくれる。得難い華やかさがある。それでいて大切な事実や事象は几帳面に書き留められごまかしがない。
津村節子自選作品集「紅色のあじさい」を読みながら、多くの作家が競い合った文業華やかな時代へと誘われた。(小説家、法政大学教授 中沢けい)

「季刊文科」誌に掲載されたエッセイを中心に、夫・吉村昭の没後に追悼企画として収録された大河内昭爾との対談、自身の半生を語った中沢けいとの対談を収録した作品集。

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著者略歴
1980円(税込)
津村節子(つむら せつこ)
1928年 福井市生まれ。
学習院短期大学国文科卒。
1953年 吉村昭と結婚。
1964年 「さい果て」新潮社同人雑誌賞受賞。
1965年 「玩具」芥川賞受賞。
1990年 『流星雨』女流文学賞受賞。
1998年 『智恵子飛ぶ』芸術選奨文部大臣賞受賞。
2003年 恩賜賞・日本芸術院賞受賞。
2011年 「異郷」川端康成文学賞、『紅梅』菊池寛賞受賞。
日本芸術院会員。
主な作品
『重い歳月』『冬の虹』『海鳴』『炎の舞い』『黒い潮』『星祭りの町』『土恋』『三陸の海』等。
2005年『津村節子自選作品集』(全6巻)刊行。
発刊日
2022年6月17日
ISBN
978-4-86265-953-8
彷徨 フランツ・シューベルトの生涯   彷徨 フランツ・シューベルトの生涯

中田朋樹

31年の短い生涯を青春から「冬の旅」まで駆け抜けたシューベルトのすべてがここに。シューベルトの音楽、それは彼の人生そのものの流露であった。(明治大学教授・伊藤氏貴)

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著者略歴
3850円(税込)
中田 朋樹(なかだ ともき)
1980年生まれ。
東京大学法学部卒。防衛庁(現防衛省)勤務を経て、文筆活動に入る。
2012年福井風花随筆文学賞最優秀賞 著書『落日の奏鳴樂』(鳥影社)
発刊日
2022年6月11日
ISBN
978-4-86265-965-1
笙野頼子発禁小説集   笙野頼子発禁小説集

笙野頼子

発禁作家になった。
「何も変な事も書いていない」
「自分が女である事を、医学、科学、唯物論、現実を守るために書いた」
多くの校閲を経て現行法遵守の下で書かれた難病、貧乏、裁判、糾弾の身辺報告。

この本の詳細、目次

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著者略歴
2200円(税込)
笙野頼子(しょうの よりこ)
1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。
81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年「タイムスリップ・コンビナート」で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。
著書に『ひょうすべの国―植民人喰い条約』『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』『ウラミズモ奴隷選挙』『会いに行って 静流藤娘紀行』『猫沼』など多数。11年から16年まで立教大学大学院特任教授。
発刊日
2022年5月8日
ISBN
978-4-86265-962-0
Y字橋   Y字橋

佐藤洋二郎

約束。刻。記憶。澱……。
忘却の淵から濾過されてくるものは苦く、また愛おしい。歳月に隠された傷から、生きて在ることの秘密が明かされる。こんな大人の小説は、佐藤洋二郎氏にしか書けない。
藤沢 周(小説家)

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著者略歴
1760円(税込)
佐藤洋二郎(さとう ようじろう)
1949年福岡県生まれ。中央大学卒。主な作品集に『未完成の友情』『神名火』『東京』『グッバイマイラブ』、単行本未収録作品の『佐藤洋二郎選集1 「待ち針」』『佐藤洋二郎選集2「カプセル男」』などがある。『夏至祭』で野間文芸新人賞、『岬の蛍』で芸術選奨新人賞、『イギリス山』で木山捷平文学賞。著書多数。
発刊日
2022年4月27日
ISBN
978-4-86265-959-0
私の影を踏まないで   私の影を踏まないで

星川ルリ

光と影の七つの断章
*人間の魂とは天の摂理に対してなんと従順なのだろう…傷つける者も、奪う者も、裏切る者も、…あの神々しいあかね浄土の世界では、取るに足りない粉塵のような人間たちの蛮行にすぎないのだろう。『あかね浄土』
*「芸術は深く理解すれば…行き着く先は宗教なのかもしれない。でも信仰は神さまのご機嫌うかがいではなく常に問い糺すことだと思うの」『マイノリティー』
*遂にやってしまった! 刹那的快感がわきあがった。それはずっとながい間自分の体の何処かでくすぶっていて、外へ出たくてむずむずしていたのだと気づいた。『処方箋』

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著者略歴
1760円(税込)
星川 ルリ(ほしかわ るり)
1944年岐阜市生まれ。
OLを経て27歳よりプロの洋画家となる。
自由美術協会、光陽会(会友秀作賞、奨励賞受賞)。
愛知県美術館にて在野集団個展、岐阜県総合展、岐阜女流展、
郷土作家100人展。近鉄デパートにて個展、グループ展多数。
1999年大病を患う。後、文筆活動を始める(岐阜市文芸祭賞、教育委員会賞他受賞)。
文芸誌「北斗」同人。岐阜県歌人クラブ会員。
著書:『血赤さんご』(鳥影社、2013年)
発刊日
2022年4月12日
ISBN
978-4-86265-956-9

虹と凪の彩   虹と凪の彩

岡田清隆

分かたれた魂は必ずめぐり逢い共振する
そこに幻日の虹が現れ、凪の水面が七色にゆれるとき、
アヤの真実、永久に続く奇譚な伝承がひもとかれる。

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著者略歴
1320円(税込)
岡田清隆
アートディレクター、イラストレーター、講師。
1955年6月5日生まれ。福岡県行橋市在住。「岡田工房」主宰。
九州産業大学デザイン科卒。
「芸術生活社」編集部在籍中、
1979年、第3回JPC賞奨励賞受賞。
1990年、郵政省ダイレクトメール賞、入選及び金賞受賞。
1991年、金賞作品が世界公募メールグラフィックスに選出。
1992~著書10冊。
『少女伝説あき』『美葉と冬雪』(アートダイジェスト刊)
『ペン画・恋する女たち』(近代文藝社刊)
『美夜古野物語』(鳥影社刊)
『ガラスのシュア』(新風舎刊)
『キャラクター感得学』『豊の玉姫 みやこへ』『豊の玉姫御伽草子』『弟子と光量子』『そらあおぐ』(以上鳥影社刊)
1997年~講師。(専門学校・大学、高校にて)
発刊日
2022年2月17日
ISBN
978-4-86265-942-2

異国の丘から 帰還した本多二等兵が見た 米占領下の日本   異国の丘から
帰還した本多二等兵が見た 米占領下の日本

西木 暉

昭和22年、過酷な極東シベリアの収容所から日本に辿り着いた体験を、一兵士の視点から描いた実話にもとづく物語。アメリカ軍占領下の日本に主人公は大きな衝撃を受ける。

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著者略歴
1760円(税込)
西木 暉(さいき てる)
昭和29(1954)年、千葉県館山市に生まれる。
東洋大学文学部哲学科卒。
木𨿸塾専任講師、桐蔭情報経理専門学校教諭、
中学校社会科臨任教員などを経て、執筆活動に入る。
著書:
『運慶と快慶』(鳥影社)
『八条院暲子と運慶』(鳥影社)
『仏師成朝と運慶』(鳥影社)
『頼朝と運慶』(鳥影社)
『〈改訂版〉館山の記』(鳥影社)
『対馬への旅』(合同出版)
『異国の丘へ』(鳥影社)
発刊日
2021年12月16日
ISBN
978-4-86265-937-8

用無し侍 —荒れ野を茶園に—   用無し侍 —荒れ野を茶園に—

富永彰平

慶応四年の江戸士、 三河武士の末裔だが名ばかりの軍人。 江戸を追われ、たどり着いたは駿河の国。
藩士とは名ばかりの無禄侍が、 生きるすべを求め、幕末から昭和まで闘いつづけた “ 庶民の歴史 ”。
そこに未来をひらく生き方があった!

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著者略歴
1200円(税込)
富永彰平(とみなが しょうへい)
昭和29年1月、神田川尻の問屋街・浅草橋に生まれ、城西外の新開地・中野に育つ。
旧大阪外語大ロシア語科卒。脱サラ後、日本語教師など。
発刊日
2021年11月30日
ISBN
978-4-86265-936-1

タヒチからの手紙   タヒチからの手紙

葉山弥世

幼少時、外地からの引揚げ家族であった作者には、戦争の厳しさは戦後にこそあったのだろう。そうしたなかで鍛えられ育まれた独特な夢と精神とが、この一冊には貫流している。特に「タヒチからの手紙」「命の日々」には作者の純雅な姿勢がくっきりと影を映して、爽やかである。(文芸評論家 勝又 浩)

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著者略歴
1650円(税込)
葉山弥世(はやま みよ)
1941年 台湾花蓮市生まれ
1964年 広島大学文学部史学科卒業
1964年より2年間、福山暁の星女子高校勤務
1967年より広島女学院中・高等学校勤務
1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞
1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞
1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。
2000年 広島女学院中・高等学校退職「広島文藝派」同人(広島県廿日市市)「水流」同人(広島市)
著書:『赴任地の夏』(1991年)『愛するに時あり』(1994年)『追想のジュベル・ムーサ』(1997年)『風を捕える』(1999年)『春の嵐』(2001年)『幾たびの春』(2003年)『パープルカラーの夜明け』(2006年)『城塞の島にて』(2009年)『たそがれの虹』(2011年)『夢のあした』(2013年)『かりそめの日々』(2015年)〈以上、近代文藝社刊〉『花笑み』(2017年)『ストラスブールは霧の中』(2019 年)『タヒチからの手紙』(2021 年)〈以上、鳥影社刊〉
発刊日
2021年11月12日
ISBN
978-4-86265-924-8

冬の叢   冬の叢

杉山千里

自分の中に空洞があると自覚したのはいつ頃だろう

もう疲れ果てた。
他者の為に生きる事に疲れ果てた。

すべてを断ち切ってしまいたいとずっと願ってきた。
養女として、クラフト陶芸工房にいきる生を問う長編!

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1980円(税込)
発刊日
2021年11月12日
ISBN
978-4-86265-907-1

リュウキュウアカショウビンが鳴くころに   リュウキュウアカショウビンが鳴くころに

池田 浩子

「とにかく今は、生きたい方向につま先が向いている感覚が心地よい」
美ら海、サガリバナ、アカショウビン……沖縄の自然の中で、奇跡的に出会った二人。

「本当にこっちでいい?」
四十にして惑う主人公に、今多くの人が共感するに違いない。

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著者略歴
1430円(税込)
池田 浩子(いけだ ひろこ)
1966年宮崎県延岡市生まれ。
著書 2000年 『のら犬のクラスメイト』(ハート出版)
2001年 『真昼の花火とオールディーズ』(ぶんりき文庫)
2003年 『いつかもどる日のために』(鳥影社)
2006年 『美ら海、今までも今からも』(鳥影社)
2008年 『うちの子 野子』(鳥影社)
発刊日
2021年11月12日
ISBN
978-4-86265-926-2

謎の東丹国使   謎の東丹国使

森下 征二

日本国へ契丹人が攻め寄せてくる!
東丹国使船に乗って来た渤海国の妃の茉莉花が、契丹来寇の緊急事態を告げて来た。
醍醐天皇の朝廷は右大臣忠平が専横を振るい、相次ぐ疫病や道真の怨霊に苦しんでいた。
茉莉花を助ける将門と純友。
日本は果たして、契丹の侵入から逃れられるだろうか?

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著者略歴
1760円(税込)
森下 征二(もりした せいじ)
1941年 広島県広島市生まれ
東北大学経済学部卒業
定年を機に同人誌活動を開始。「慧」、「さくさく」、「まんじ」を
経て現在「文芸復興」同人。
中国並びに日本の歴史小説を執筆中。
著書に
『釵頭鳳』(彩流社「歴史のみち草」所収)
『燕王の京都』(鼎書房「現代作家代表作選集第7集」)
『泰衡の母』(「文芸思潮」第77号所収)
発刊日
2021年10月28日
ISBN
978-4-86265-928-6

わが行く道は遥けくて 渡辺崋山の生涯   わが行く道は遥けくて 渡辺崋山の生涯

馬場 豊

赤貧の武家に生まれ、絵師・家老・蘭学者として開国前夜を駆け抜けた崋山。その劇的生涯を、詩情豊かに描く—
崋山没後180周年に世に問う筆者戯曲第3作—。

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著者略歴
1650円(税込)
馬場 豊(ばば ゆたか)
1953年 愛知県に生まれる。
2019年、私立南山国際高等学校・中学校国語科教諭を定年退職。
在職中より演劇部顧問を務める一方、生徒・保護者・市民による朗読劇(戦争関連の諸作品で構成)を学内外で発表。
他の著書に
『ひとすじの糸 玉糸の祖 小淵しちの生涯』(これから出版、2014年)、
『捕虜のいた町 -城山三郎に捧ぐ-』(中日新聞社、2017年)がある。
両作品とも複数回上演。
主な作品に
『語り継ぐ豊川海軍工廠大空襲』(映像ドキュメンタリー シナリオ、1992年)、
『天野鎮雄が読む“愛知一中予科練総決起事件”嵐のあとに~ある少年と家族の記録~』(朗読台本、2012年)
などがある。
発刊日
2021年10月20日
ISBN
978-4-86265-914-9

新訳 金瓶梅 中巻   新訳 金瓶梅 中巻

田中智行 訳

「リズムよく読める」「想像力が刺激される」と話題の上巻につづき
四大奇書さいごの未踏峰、いよいよその頂へ
衣服、食物、男女、宗教…。微細にわたる圧倒的な描写を渾身の筆で受け止めた充実の訳文と、読みごたえある訳注。 生活感情をあざやかに追体験させる作者のするどい眼差し。

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訳者略歴
3850円(税込)
田中 智行(たなか ともゆき)
1977年、横浜生まれ。
2000年、慶應義塾大学文学部卒業。
2011年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。
日本学術振興会特別研究員(PD)、徳島大学准教授を経て、
現在、大阪大学大学院言語文化研究科准教授。
専門は中国古典文学(白話小説)。

主な著書に、
『とびらをあける中国文学』(共著、新典社、近刊)
主な論文に、
「『金瓶梅』第三十九回の構成」(『東方学』第119輯、2010)
「『金瓶梅』張竹坡批評の態度」(『東方学』第125輯、2013)などがある。
発刊日
2021年9月22日
ISBN
978-4-86265-918-7

あやとり巨人旅行記   あやとり巨人旅行記

稲葉祥子

第14回神戸エルマール文学賞受賞作
PCという名の男、百年間女を待ち続ける男、棺桶に眠る男、巨人という異形の男。そしてそんなありふれた幸せのかたちを持たない彼らを愛した女たち。
この本に収められた四編の物語に横溢する静謐な死の気配とかなしみは、作者の巧みなストーリーテリングと抑制の効いた筆致によって美しく結晶し、読むものを「ここではないどこか」へと誘う。
(日本大学芸術学部 准教授 谷村順一)

四編の物語が奏でる生と死のシンフォニー
耳にこころよいメロディには、しかし耳をすませば終わりの予感=死の気配が通奏低音となって鳴り響いている。

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著者略歴
1760円(税込)
稲葉 祥子(いなば さちこ)
1967年生まれ。 大阪府出身。 外国人留学生を対象とした日本語教師。
2007年「髪を洗う男」で第24回大阪女性文芸賞佳作。
2015年「装飾棺桶」が太宰治賞最終候補となり、『太宰治賞2015』(筑摩書房)に掲載される。
2020年「あやとり巨人旅行記」で第14回神戸エルマール文学賞受賞。
発刊日
2021年8月30日
ISBN
978-4-86265-923-1

αとω(アルファとオメガ)   αとω(アルファとオメガ)

村上政彦

小説は社会性・時代性・寓話性及び恋愛や土地の歴史があり、作品世界は広くて深い。まさに「文学」だという趣がある。その上、おもしろい。飽きさせない。村上氏の代表作となるのではないか。(小説家・佐藤洋二郎)
〈この本の著者印税は福島の子供達を守る認定NPO法人たらちね(いわき市)に寄付します。〉

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著者略歴
1650円(税込)
村上 政彦(むらかみ まさひこ)
1958年、三重県生まれ。作家。
業界紙記者、学習塾経営などを経て、
87年「純愛」で福武書店(現ベネッセ)主催・海燕新人文学賞を受賞。
日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。
著書に
『ナイスボール』福武書店 のち集英社文庫、
『ドライブしない?』(「純愛」所収)福武書店 、
『青空』福武書店、『Zoo』海越出版社、『アラブの電話』福武書店、
『魔王』集英社、『トキオ・ウイルス』講談社 のちハルキ文庫、
『ニュースキャスターはこのように語った』集英社、
『東京難民殺人ネット』角川春樹事務所 (ハルキ・ノベルス)、
『「君が代少年」を探して 台湾人と日本語教育』 平凡社新書、
『見果てぬ祖国』ホセ・リサール原作/翻案 潮出版社、
『ハンスの林檎』潮出版社、『三国志に学ぶリーダー学』潮出版社、
『三国志に学ぶ勝利学』潮出版社、
『世界の文学名場面を読む』第三文明社・21c文庫、
『小説を書いてみよう』第三文明社、
『作文を書いてみよう─こうすれば、きみも文章が書ける』第三文明社
発刊日
2021年8月12日
ISBN
978-4-86265-906-4

有沢橋   有沢橋

神通明美

文芸思潮最優秀賞賞、とやま文学賞受賞作を収録した作品集

大地と自然との共感
突然夫を亡くした主婦の劇的な変化を軸に、そこからの復活を、神通川の流れと一つの橋の風景に重ねて、鮮やかに描いている。……受け入れ耐え忍ぶことのうちに生まれてくる真の人間の輝きだろう。 (文芸評論家・五十嵐勉氏 推薦)

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訳者略歴
1650円(税込)
神通明美(じんづう あけみ)
1941年富山市に生まれる
1961年から2002 年まで裁判所に勤務
1999年「秋黴雨」でとやま文学 を受賞
2008年「雪解靄」で銀華文学奨励賞を受賞 
2011年「引渡し」で銀華文学奨励賞を受賞
2012年「蕎麦の華」で銀華文学優秀賞を受賞
2013年「赤い眼」で銀華文学優秀賞を受賞
2016年「有沢橋」で文芸思潮最優秀賞を受賞
短編小説集『雪解靄』(アジア文化社) 
『かいむ』『青嵐』(富山市)『讃岐文化』などの同人誌に作品を発表し、
現在、文芸誌『ペン』(富山市)同人
発刊日
2021年7月21日
ISBN
978-4-86265-900-2

ある作家への回想   ある作家への回想

小諸悦夫

血縁にある作家について回想した表題作をはじめ、著者の長年の創作活動から生まれた短編集。老境を迎えた者の共感を呼ぶ味わい。
〈所収作品〉若い頃の日々/多美の告白/ある作家への回想/ひとり旅/住まいの悩み/アトリエにて

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著者略歴
1430円(税込)
小諸悦夫(こもろ・えつお)
1932年東京都生まれ。法政大学第二文学部英文科卒業。
出版社で主に少年雑誌、少女雑誌の編集に従事。

著書:
『フレッド教授メモリー』(早稲田出版)
『ミミの遁走』『落日の残像』『民宿かじか荘物語』『酒場の天使』
『ピアノと深夜放送』『遙かなる昭和』『栄華の果て』『墓参めぐり』
『インク・スタンド その後』『角一商店三代記』『人生回り舞台』(以上 鳥影社)がある。
発刊日
2021年7月15日
ISBN
978-4-86265-904-0

太郎と弥九郎   太郎と弥九郎

飯沼青山

江川太郎左衛門と斎藤弥九郎
ふたりの奮闘を描く、迫真の歴史小説!
品川台場、韮山反射炉、日本初の西洋式帆船を造り、 西洋の科学技術導入に尽力した江川太郎左衛門
江戸三大道場のひとつ練兵館道場主で尊王攘夷派の剣客斎藤弥九郎
─幕府保守派の妨害と闘いながら、迫りくる西洋帝国 主義と対峙し、激動の時代を切り開いた男たちの物語

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著者略歴
2200円(税込)
飯沼 青山(いいぬま せいざん)
1957 年三重県生まれ。東大英文科卒。
文藝春秋に入社し、雑誌編集部、出版局等で編集者として勤務、監査役を経て文筆業に。
発刊日
2021年6月3日
ISBN
978-4-86265-895-1

遠ざかる日々   遠ざかる日々

難波田節子

難波田小説の基本のかたちは女主人公の自己語りである。……そうして、主人公の行き届いた目配り、気働き、心遣いなどに、私はいつもいつも感心し、感嘆し、敬服しながら読むのである。(文芸評論家・勝又浩)

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著者略歴
1650円(税込)
難波田 節子(なんばた せつこ)
著書紹介
『三つの小さな足跡』 主婦の友出版サービスセンター
『紅雀』『こおろぎ』『再開』 木精書房
『歪んだ絆』ライブ出版
『太陽の眠る刻』 おうふう
『晩秋の客』 鳥影社
『アラビアの白い薔薇―小説シェバの女王―』 鳥影社
『雨のオクターブ・サンデー』〈 季刊文科コレクション〉 鳥影社
発刊日
2021年5月25日
ISBN
978-4-86265-887-6

レクイエム 言葉一つ遺さずに逝った夫へ   レクイエム
言葉一つ遺さずに逝った夫へ

小森由美

過去からの光は背後から射すのだから、きっと背中を押すのだろう。…… 38年間共に生きてきた夫がある日突然倒れ、別れの日までの9か月間、ついに言葉をかわすこともかなわなかった体験から生まれた、5つの短編。

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著者略歴
1650円(税込)
小森 由美(こもり ゆみ)
1954年、山形県河北町生まれ。岐阜県在住。
東洋大学国文学科卒業。
文芸同人誌「弦の会」同人。中部ペンクラブ会員。
著書に『冬の蛍』『夜を漕ぐ舟』『竜の舟』等。
発刊日
2021年5月25日
ISBN
978-4-86265-889-0

スモッグの雲   スモッグの雲

イタロ・カルヴィーノ 著
柘植由紀美 訳

1950年代の模索
「スモッグだ!」クラウディアに叫んだ。「あれが見える?スモッグの雲だよ!」
だが彼女は、…何かに気をとられていて、鳥のひと群れが、飛ぶのを見ていた。そして私はといえば……。
存在の仕方が異なる五人の副次的人物との関わりから描かれる「私」という人物像。樹上を軽やかに渡り歩く「ペンのリス」カルヴィーノの1950年代の模索がここにもある。他に掌篇四篇併載。─本邦初訳─

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著者略歴
1980円(税込)
イタロ・カルヴィーノ(Italo Calvino)
1923 — 85年。イタリアの作家。
第二次世界大戦末期のレジスタンス体験を経て、
『くもの巣の小道』でパヴェーゼに認められる。
『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』『レ・コスミコミケ』『見えない都市』『冬の夜ひとりの旅人が』などの小説の他、
文学・社会評論『水に流して』『カルヴィーノの文学講義』などがある。

柘植 由紀美(つげ ゆきみ)
2009年10月から2011年9月までトリノ大学文学部在籍。
訳 書 イタロ・カルヴィーノ『ある投票立会人の一日』(鳥影社、2016年)
著 書 『天に架かる川』(近代文藝社、1994年)
    『二つの坂道』(同時代社、2000年)
    『空中物語』(同時代社、2004年)
    『サトコと里子』(鳥影社、2018年)他。
発刊日
2021年4月20日
ISBN
978-4-86265-873-9

風の戯れ   風の戯れ

佐々木国広

風の戯れ、波の戯れ、生死の戯れ……
思わぬ災禍と失恋の苦痛を乗りこえ、それをネクストステージへの引き金とすべくもがく青年の姿がコロナ禍の今に重なる表題作。人生航路で出会う「魔」の味が苦く深い、熟達の筆致が光る短篇集。

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著者略歴
1650円(税込)
佐々木国広(ささきくにひろ)
1938年大阪生まれ。元毎日新聞社。元大阪芸術大学講師。
短篇小説「乳母車の記憶」で第10回「北日本文学賞」(選者=井上靖)、「バトン ダンス」で第1回「神戸エルマール文学賞」、「赤い月夜に」で第8回「銀華文学賞」(佳作)受賞。
『文学界』に「猫の首」、『すばる』に「紫陽花」発表。同人誌「半獣神」「たまゆら」、俳誌「青嵐」創刊。
短篇小説集「朱の季節」「愚庵記」「藪の女」「シクラの密」「蕪村伝」「バトン ダンス」「抱卵期」「幻の鳥」ほか多数。
句集「桃源」「阿修羅」「恋螢」「玄黄」。
滋賀県東近江市在住。
発刊日
2021年3月28日
ISBN
978-4-86265-871-5

小竜の国 —亭林鎮は大騒ぎ   小竜の国 —亭林鎮は大騒ぎ

韓 寒 著
柏葉海人 訳

望雲の竜、無辺の煙霧を切り裂いて、Kawasakiゼファーが疾走する。
映画化が決定するも、台本の検閲に遭い、未だにクランクインできない問題作!
いま、中国で最も注目されるベストセラー作家、韓寒の第6作! !

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著者略歴
1980円(税込)
韓 寒(ハン・ハン)
1982年9月、上海市金山区亭林鎮亭東村に生まれ。
中学時代から文章を発表し、高校一年時の1999年には第一回新概念作文コンクールで一等を受賞する。
翌年、中学三年時代の生活をモチーフとした小説『三重門』(邦題『上海ビート』)は、発行累積部数が200万部に及び、中国で最近20年間で最大の販売部数を記録する文学作品となる。
まもなく高校を退学し、執筆活動に入る。以後、小説、随筆、散文等を精力的に発表する一方で、プロレーサーとしてサーキットやラリーで活躍を始め、小説、散文、随筆、詩文等をコンスタントに発表する間にレースで数々の優勝を果たす。
また、映画主題曲への作詞の提供や、俳優としていくつかの映画に特別出演する。
2014年には自らシナリオ執筆と監督を務めた映画第一作『后会無期』(邦題『いつか、また』)を発表し、2017年には第二作『乗風破浪 Duckweed』(邦題『あの頃のあなたを今想う』)を制作、公開する。
2019年には、カーレース・シーンを描いたアクション・コメディ『飛馳人生』を公開して大ヒットを飛ばす。本作品は、日本でも同年5月に一般公開(邦題『ペガサス 飛馳人生』)された。
そして2021年、新たな映画を制作開始。“火の玉バイク“を“鬼火スクーター“に乗り換えて、さらなる飛躍のスタートを切る。
発刊日
2021年3月22日
ISBN
978-4-86265-792-3

リセットライフ—本当の自分を求めて   リセットライフ —本当の自分を求めて

石川一成

本当の自分とは? より良い生き方とは? 幸せな人生とは? 誰もがぶつかるテーマに正面から挑んだ現役弁護士の渾身の一作!

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著者略歴
1540円(税込)
石川一成(いしかわかずなり
昭和40年生まれ。東京都出身。
昭和59年3月開成高校、平成3年3月早稲田大学法学部卒業。
平成7年4月検事任官。平成8年3月退官。
平成8年4月弁護士登録。
平成16年に法律事務所を開業し、現在に至る。
発刊日
2021年3月22日
ISBN
978-4-86265-874-6

サラリーマン常磐満作の時間   サラリーマン常磐満作の時間

大木邦夫

モノローグと書簡で展開する新たな小説手法 文化と自然の狭間で生きる人間の悲哀を描きながら家族とは、国家とは、人間にとって未来はあるのかを問いかける

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著者略歴
1320円(税込)
大木邦夫(おおき くにお)
昭和23年(1948年)宮崎県児湯郡高鍋町で生まれる。
昭和41年(1966年)宮崎県立大宮高校卒
昭和49年(1974年)東京大学経済学部卒
昭和49年(1974年)千葉県庁就職
平成21年(2009年)インド哲学を学ぶため南インド旅行
平成22年(2010年)千葉県庁退職
以降、Website「タラの芽庵便り」により、南インドとの文化交流に携わる。
発刊日
2021年3月12日
ISBN
978-4-86265-855-5

きのう。きょう。   きのう。きょう。

白石美津乃

亡夫への想いを描いた表題作をはじめ、喪失感を抱えて生きる人たちの心模様を切り取り、人生の根源を問う作品集。

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著者略歴
1540円(税込)
白石 美津乃(しらいし みつの)
千葉県市川市生まれ。
愛知大学文学部・名古屋文化学園保育専門学校卒業。
経営コンサルタント会社、幼児園やホテルなど転職数回。
タウン紙編集記者を13 年間勤め退職。
学生時代から日本各地を一人旅。'79 年から海外へ。'88 年半年間イギリス、
スペインなどに滞在。現在までに旅した国は23ヵ国。
文芸同人誌『海』同人。「きのう。きょう。」で第11 回銀華文学賞奨励賞を受賞。
愛知県名古屋市在住。
著書: エッセイ『赤いイヤリング』(健友館)
発刊日
2021年2月16日
ISBN
978-4-86265-860-9
清親の百五日   清親の百五日

碧居泰守

歴史小説三編
光線画という独自の表現を生み出した明治の絵師、小林清親。
最初の光線画五葉を描きあげるまでの知られざる物語、他二編。

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著者略歴
1870円(税込)
碧居 泰守(あおい・やすもり)
千葉県松戸市出身
早稲田大学卒業
学習院大大学院修了

「勘十の夜船」第十六長塚節賞佳作入選で初掲載
「山之井酒蔵承継録」第三回平凡社晩成文学賞佳作入選
短編集『人魚師赤目の米三』(2018、ブイツーソリューション)
『山之井酒蔵承継録』(2019、鳥影社)
『家族の跫』(2020、私家版)
発売日
2021年2月5日
ISBN
978-4-86265-863-0

2011年の小さな舞台   2011年の小さな舞台

浜松文也

震災と演劇、そしてお別れ
女子バレー部の香と演劇部の智子、ふたりの高校生の青春期の一幕を清涼な筆致で綴った長編小説。

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著者略歴
1760円(税込)
浜松文也(はままつ ふみや)
1974年、仙台市生まれ。
他の著書、『空のフェイス テンの物語』(三一書房)がある。
発刊日
2021年1月30日
ISBN
978-4-86265-861-6

瑠璃   瑠璃

中澤美喜子

消費する欲望に安住していた瑠璃はある日、内奥にわく渇望に目覚める。
その欲望の成就であるはずの日、元同僚の謀略によってそれは阻まれる。苦悩の日々の後、辿り着いたのは、謀った相手を赦す、という場所と時間であった。再生してゆく中で、恋人と訪れたフィレンツェでの心揺さぶる絵画との出会い。瑠璃の中に新たなる息吹が吹き込まれる。

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著者略歴
1540円(税込)
中澤美喜子(なかざわ・みきこ)
長野県生まれ。
精密機器製造・輸出の会社の海外営業部に13年勤務。
米国電池会社(現P&G社)日本支社(新製品・新技術部)に10年勤務。
東京都在住。
発刊日
2020年12月27日
ISBN
978-4-86265-859-3

頂上の一夜   頂上の一夜

丸山修身

丸山氏の小説にはいつも人間や人生についての発見がある。それによって、慎ましく生きる庶民の生が一瞬輝いて見えるのが読者の喜びであり、慰めである。(文芸評論家 勝又浩)

信濃毎日新聞で紹介

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著者略歴
1650円(税込)
丸山修身(まるやま おさみ)
1947年長野県飯山市に生まれる
慶応義塾大学文学部仏文科卒業
岩波映画製作所入社 企画演出部所属
1999年より劇団「シェイクスピア・カンパニー」で脚本の共同構想を担当
第19回コスモス文学賞随筆部門受賞 2000年5月
第23回コスモス文学賞短編小説部門受賞 「廃村にて」 2004年5月
のち「ハウチワカエデ」に改題
2009年12月より『文芸復興』同人
2018年 『文学2018(日本文藝家協会編纂 講談社発行)』に「頂上の一夜」が採録される

著書『ひとり山旅の記』 岳(ヌプリ)書房
『どぶろく天井』 鳥影社(季刊文科コレクション)
『最後の帰郷』 鳥影社
『青草の道』 鳥影社(季刊文科コレクション)
発刊日
2020年11月22日
ISBN
978-4-86265-846-3

二千五百年地球(テラ)への旅 揺り籃の歌は ―これは魂(ソウル)の物語   二千五百年地球(テラ)への旅 揺り籃の歌は
―これは魂(ソウル)の物語

坂口麻里亜

遥か深宇宙の人工星から、二千五百年の地球(テラ)に向かった使節船ムーンシップは、着陸寸前に事故に遭う。
紀元前五千年代へと、弾き飛ばされてしまった船の生き残った人々は、唯一の方法、ジャンプ(転生による魂の旅)によって、「ハル」からの救援船が待っている、地球暦二千五百年に向かおうとするのだったが・・・・。これは、彼等の愛と苦闘の物語。果して彼等は、「ハル」の元に辿りつけるのか・・・・。

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著者略歴
2750円(税込)
坂口麻里亜(さかぐち・まりあ)
長野県上田市に生まれる。
長野県上田染谷丘高等学校卒業。
在学中より小説、シナリオ、自由詩の執筆多数。
発刊日
2020年11月12日
ISBN
978-4-86265-841-8

空白の絵本 —語り部の少年たち—   空白の絵本
—語り部の少年たち—

司 修

広島への原爆投下による孤児、そして「幽霊戸籍」
約30年前「幽霊戸籍」をテーマに放映されたNHKドラマ《空白の絵本》を、本書では、ヒロシマに生きた少年少女たちの詩や言葉をそのまま引用し、平和への願いを小説として新たに描く。

週刊新潮で紹介
フィガロジャポンで紹介
東京新聞、中日新聞で紹介

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著者略歴
1870円(税込)
司 修(つかさ・おさむ)
1936年生まれ。画家、小説家。法政大学名誉教授。
中学卒業後、独学で絵を学び、絵画や版画をはじめ、絵本、書籍の装丁、挿絵など多岐にわたる作品を発表。また小説やエッセイ、脚本など文筆分野での活躍でも知られる。
1978年『はなのゆびわ』で小学館絵画賞受賞。 1993年 「犬」で 川端康成文学賞、 2006年 『ブロンズの地中海』で毎日芸術賞、2011年『本の魔法』で大佛次郎賞受賞。 2016年イーハトーブ賞受賞。
展覧会
1986年『司修の世界』(池田20世紀美術館)
2011年『司修のえものがたり──絵本原画の世界』(群馬県立近代美術館)
絵本
『河原にできた中世の町』(文・網野善彦、岩波書店、産経児童出版文化賞)
『まちんと』(文・松谷みよ子、偕成社、1984年ボローニァ児童図書展・グラフィック推薦、1989年ライプチヒ国際図書デザイン展・金賞)
『セロ弾きのゴーシュ』(文・宮澤賢治、ラボ教育センター)
『100万羽のハト』(作・絵 司修、偕成社)
『ぼくはひとりぼっちじゃない』(作・絵 司修、理論社)
小説
『幽霊さん』(ぷねうま舎)
『戦争と美術』(岩波新書)
2017年 1月より現在まで『図書』(岩波書店)の表紙絵と「夢」の連載中。
発刊日
2020年8月1日
ISBN
978-4-86265-827-2
アニマル・トークス   アニマル・トークス

渦汰表

話題沸騰!! けもの黙示録2
けものがあなたをモニターする!
進化を遂げ中毒性を増した、狂気と衝撃のけもの寓話群第2弾!!

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著者略歴
1540円(税込)
渦汰表(カタリスト)
青森市出身。辺境を中心に、長く海外放浪の日々を送る。
合間に様々な職種を経験しながら創作活動を開始し、雑誌・地元紙などに発表。
2019年末まで予備校講師として、現代文・英文・小論文などを担当し、県内各大学などでも講義を展開してきたが、ガン治療専念のため打ち切るに至る。しかし半年間に及ぶ抗ガン剤治療に効果はなく、本作が遺作となる可能性が極めて濃厚。 著書に『マチャプチャレヘ』(ヴィジュアルアート刊)、『アニマル・ワークス』(鳥影社刊)
「ぞうのかんづめ」で第5回日産童話と絵本のグランプリ大賞受賞
「アルマジロ手帳」で第7回アンデルセンのメルヘン大賞優秀賞受賞
「チベッタン・ジグ」で第4回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞入選
「マチャプチャレヘ」で第17回日本旅行記賞受賞
青森県芸術文化奨励賞受賞
発刊日
2020年7月31日
ISBN
978-4-86265-833-3
離れ座敷で見る夢   離れ座敷で見る夢

宇津木洋

作品集全7編
心は水の中に見え隠れする魚
日常生活の中で目にするありふれた心の動きを、文章の網でさっとすくいとるのだ。
心は水の中に見え隠れする魚である。
魚たちは、くすんで目立たない色をして水中に出没する。……

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著者略歴
1540円(税込)
宇津木 洋(うつぎ ひろし)
1943年 淡路島に生まれる。
兵庫県立洲本高校、京都大学文学部を卒業後、
兵庫県職員として33年間勤務する。
地域の同人誌に小説等を発表してきた。 兵庫県洲本市に在住。
発刊日
2020年7月9日
ISBN
978-4-86265-819-7
ねこじゃらし、はねた   ねこじゃらし、はねた

松ゆうき

しなやかに生きて
自閉症の子どものいる家族を中心にした作品集。
著者の経験を反映した、困難を抱えながらもしなやかに生きていく登場人物たちの姿に、読む側も励まされる。

読売新聞で紹介

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著者略歴
1650円(税込)
松ゆうき(まつ ゆうき)
1951年生まれ。
大阪市立大学文学部卒業。
シナリオ・センター大阪校、つづいて大阪文学学校にて学ぶ。
家庭児童相談員として10年ほど役所の非常勤として勤務した。
発刊日
2020年7月3日
ISBN
978-4-86265-823-4
千年を生きる   千年を生きる

保坂青水

いま、生きることが最大のミステリー。

人生もうどうなってもいい!
絶望した時から始まるミステリアスな物語

時として人生は、巨大な迷路を形作ることがある。
そしてそこでは、
自分の意志とは関係のない
不思議な体験をすることになる…。

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著者略歴
1430円(税込)
保坂青水(ほさか せいすい)
1951年 東京生まれ
1989年 処女作、以後2009年まで28作発表
発刊日
2020年6月21日
ISBN
978-4-86265-822-7
湿った時間   湿った時間

宇佐美宏子

妖しい色の12の世界
緑色がかった薄青の絹のショールをふわりと掛け、うなじにかかったほつれ毛を白い指でかきあげていた伯母の琴乃を思い出した時、笙子は伯父の膝にのせられてた小学校5年の自分をも思い出していた。両手が笙子の腹部で組み合わされていて、お尻をわずかに動かすと、伯父の太股がびくんとした。今は分らないでもそのうち分る。肉桂(にっけい)や伽羅(きゃら)の香木で染めた掛け襟は香色(こういろ)、でもちょっと焦げた色が加わると誰かに恋焦がれている焦香(こがれこう)。そして吐息は「秘色(ひそく)」。 すべての色には名前と女の性(さが)、そして人生がある。小気味よい文体で紡ぎだした佳作集。 (中部ペンクラブ会長・三田村博史)

中日新聞で紹介

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著者略歴
1980円(税込)
宇佐美宏子(うさみ ひろこ)
1940年 徳島県徳島市に生まれる
1980年 眼科医の夫と名古屋市へ 名古屋駅前で開業
1987〜1991年 「作家」同人
1993〜2012年 「カプリチオ同人」
2015年〜 「海」同人
中部ペンクラブ会員
愛知県芸術文化協会会員
宇佐美眼科事務長
著書『情念川』『秘色』『裸身』
発刊日
2020年5月30日
ISBN
978-4-86265-806-7
余花   余花

村上知子

甘く香りたつ文体と、
淡彩のこまやかな描写から浮かび上がる、
人々のいとおしい営みが、
読む者が抱えている傷を、
やさしく肯定してくれる
(天童荒太)

読売新聞で紹介

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著者略歴
1540円(税込)
村上知子(むらかみ・ともこ)
1963 年大阪市住吉区生まれ。
著書に歌文集『上海独酌』(新人物往来社)。
発刊日
2020年5月28日
ISBN
978-4-86265-811-1
アイ・レリーフ   アイ・レリーフ

臼田慶子

「これからの生をていねいに生きるには、自分の過去の記憶を丹念に辿るか、身近な人生の先輩をじっと見つめるかしかない。この中編小説集にはそのどちらもがある。」伊藤氏貴(文芸評論家)

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著者略歴
1650円(税込)
臼田 慶子(うすだけいこ)
名古屋市生まれ。愛知県在住。
私立大学職員を経て、都市銀行に勤務した。
「森瑤子論」三重県四日市市ふるさと文芸賞評論の部入賞。
「ホシオさんの洒落」第二十一回中部ペンクラブ賞受賞。
平成二十八年斎藤緑雨文化賞受賞。
中部ペンクラブ会員。理事。
愛知芸術文化協会会員。
文芸誌『P.be』発行。
著書『振り向いてもくれない』『父と達麿とバイオリン』
発刊日
2020年5月24日
ISBN
978-4-86265-816-6

エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ   エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ

大鐘稔彦

信じていた神に裏切られた男は、神の化身かと見紛うプリマドンナを追い求めてロシアの大地をさ迷い続けるが……
この地上で白鳥ほど誠実な生き物はない、雄が死ぬと、雌は空高く舞い上がり、羽を閉じて地上に体を打ちつけて死ぬ 悲しみをこめた啼き声を挙げながら……(本文中より)

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著者略歴
1540円(税込)
大鐘 稔彦(おおがね なるひこ)
1943年愛知県生まれ。
1968年京都大学医学部卒。母校の関連病院を経て
1977年上京、民間病院の外科部長、院長を歴任。その間に
「日本の医療を良くする会」を起会、関東で初のホスピス病棟を
備えた病院を創設、手術の公開など先駆的医療を行う。
「エホバの証人」の無輸血手術 68件を含め約六千件の手術経験を経て、
1999年、30年執ってきたメスを置き南あわじ市の公的診療所に着任、
地域医療に従事して今日にいたる。
医学専門書の他に、エッセイ、小説を手がけ、アウトサイダーの外科医を主人公とした
『孤高のメス』(全13巻)は173万部のミリオンセラーとなり、
2010年映画化され、2019年にはテレビ(wowow)ドラマ化された。 近著に『安楽死か、尊厳死か』(ディスカヴァー携書)
『緋色のメス─完結篇』(幻冬舎文庫)など。
日本文藝家協会会員、短歌結社「短歌人」同人。
発刊日
2020年4月30日
ISBN
978-4-86265-804-3
アニマル・ワークス   アニマル・ワークス

渦汰表

話題騒然!!けもの黙示録
最終兵器いりませんか?
幻惑と戦慄の寓話群!
☆日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞の残虐非道メルヘン「ぞうのかんづめ」
☆アンデルセンのメルヘン大賞優秀賞受賞の強迫神経症メルヘン「アルマジロ手帳」も収録!

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著者略歴
1540円(税込)
渦汰表(カタリスト)
青森市出身。辺境を中心に、長く海外放浪の日々を送る。
合間に様々な職種を経験しながら創作活動を開始し、雑誌・地元紙などに発表。
2019年末まで予備校講師として、現代文・英文・小論文などを担当し、県内各大学などでも講義を展開してきたが、
ガン治療専念のため打ち切りに至る。
著書に『マチャプチャレへ』(ヴィジュアルアート刊)
「ぞうのかんづめ」で第5回 日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞
「アルマジロ手帳」で第7回 アンデルセンのメルヘン大賞優秀賞受賞
「チベッタン・ジグ」で第4回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞入選
「マチャプチャレへ」で第17回日本旅行記賞受賞
青森県芸術文化奨励賞受賞
発刊日
2020年4月30日
ISBN
978-4-86265-812-8
「彼」   「彼」

桑原 徹

ワタシを排除した物語を書きたい。
私のイメージの展開ではなく、
「彼」のイメージによって
世界の「もの」や「こと」が表現される、 そんな物語。
(「ゴースト・ゴッド・ライター」より)

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著者略歴
1760円(税込)
桑原 徹(くわばら とおる)
主な著書に『周の庭』『御神体』『南南西の風、風力5、僕は』『グレゴリー・グレゴリー』
『夜、麦畑を虎が最後に渡る』『納屋の千年この日クジラ祭』『ない夏の本』
『魔法と三回名付けることによって』『二頭でいる白いライオン』
『月台(Urashima no Monogatari)』『再回帰船』『夢百十夜』などがある。
発刊日
2020年4月7日
ISBN
978-4-86265-805-0
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