
価格
1980円(税込)
ページ数
302ページ
発行日
2021年11月12日
ISBN
978-4-86265-907-1

冬の叢
杉山千里
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自分の中に空洞があると自覚したのはいつ頃だろう
もう疲れ果てた。
他者の為に生きる事に疲れ果てた。
すべてを断ち切ってしまいたいとずっと願ってきた。
養女として、クラフト陶芸工房にいきる生を問う長編!
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人が人の世に、一点を与えられて存在するなら、縦横から糸を張り、その一点を取り巻き身動き出来なくしているのを、境界と言うのだろうか。生まれる前から与えられていたその一点は、依って立つ足場とも、重い枷ともなる。境界とは、他者の欲と業が生み出す、解きようも無い網でもある。その外側から覆い被さってくる他者の意向を受け入れ、生きる意味にしようと足搔いてきた。(本文)より
目次
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序章
一章
二章
三章
四章
五章
六章
七章
八章
参考文献
おくがき
あとがき