
価格
1980円(税込)
ページ数
388ページ
発行日
2022年12月12日
ISBN
978-4-86265-971-2

花が消えた日
芳ヶ野 玲子
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ある少女の人生に刻み込まれた昭和の歴史が鮮やかに浮かび上がる
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小学校二年生のときに書いた習字と図画が選ばれて「天覧」作品となった。そのご褒美に担任教師が行幸を見に電車に乗って町まで連れて行ってくれた。その少女はやがて半世紀余の後、かつて道に土下座して拝した人の御大葬に出会うことになる──本書は、よき時代の田舎に育った少女の生涯を穏やかに辿りながら、彼女の人生に刻み込まれた昭和の歴史を鮮やかに浮かび上がらせている。〈文藝評論家 勝又浩〉
目次
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昭子の四季
花が消えた日
眼鏡をかけた神
ブルートレイン
鏡
山の呼ぶ声
著者略歴
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芳ヶ野玲子(ほうがの れいこ)
1927年鹿児島県生まれ。1950年上京、以後2019年3月まで東京在住。
その間就職・結婚のかたわら宮柊二主宰「コスモス短歌会」「西郷南州顕彰会」「駒田信二の小説教室」等に入会。機関誌「敬天愛人」に歴史エッセイ、同人誌「まくた」に小説を発表。その他南日本新聞、各種の雑誌に依頼原稿を寄稿する。1993年青弓社より出版された共著「宗教の中の女性史」の一章を書く。これはユニークな本として英訳・独訳された。2018年歴史エッセイ単行本「天に訊け 星になった西郷隆盛」を原色派出版社より刊行。 2018年夫の死により、2019年4月、空き家になっていた鹿児島県伊佐市の生家に帰郷、定住する。