価格
1650円(税込)
ページ数
238ページ
発行日
2020年5月24日
ISBN
978-4-86265-816-6
アイ・レリーフ
臼田慶子
- 封印された過去との往還
- 「これからの生をていねいに生きるには、自分の過去の記憶を丹念に辿るか、身近な人生の先輩をじっと見つめるかしかない。この中編小説集にはそのどちらもがある。」伊藤氏貴(文芸評論家)
- 「朽ちかけた家がある。天井や壁にはクモの巣がはり、暖炉には歳月という湿気を吸い、変色した木々の破片が折りかさなる。人の気配はない。まるでない。これからもない。私はこうこうと燃えさかる炎をみていた。父がパールと遊ぶ私をみている。母がピアノを奏で始めた。私は目をとじ、静かに耳を傾ける。」(アイ・レリーフより)
著者略歴
- 臼田 慶子(うすだけいこ)
名古屋市生まれ。愛知県在住。
私立大学職員を経て、都市銀行に勤務した。
「森瑤子論」三重県四日市市ふるさと文芸賞評論の部入賞。
「ホシオさんの洒落」第二十一回中部ペンクラブ賞受賞。
平成二十八年斎藤緑雨文化賞受賞。
中部ペンクラブ会員。理事。
愛知芸術文化協会会員。
文芸誌『P.be』発行。
著書『振り向いてもくれない』『父と達麿とバイオリン』