
価格
1200円(税込)
ページ数
374ページ
発行日
2021年11月30日
ISBN
978-4-86265-936-1

用無し侍 —荒れ野を茶園に—
富永彰平
- 時代は徳川末世、江戸士は新たな選択を迫られた。
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慶応四年の江戸士、 三河武士の末裔だが名ばかりの軍人。 江戸を追われ、たどり着いたは駿河の国。
藩士とは名ばかりの無禄侍が、 生きるすべを求め、幕末から昭和まで闘いつづけた “ 庶民の歴史 ”。
そこに未来をひらく生き方があった!
目次
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第一章 落葉
斬り込み
舟中、思い返すは
セミ
にわか刺客
宙ぶらりんの男
第二章 萌芽
物思う妻
初めての旅
女の覚悟しなやかに
果たし合い
女は女同士
大久保の男
身重の妻は
ちょいとのあいだ
出遅れ再び
その子の母は
第三章 結実
奮戦
小さきもの、日に日に
荒れ野を拓かば
ちゃん
夫の気づかい
乱戦
待ちわびしもの
待望の男児・陽真
緑葉繁れる
多佳の不満
巣立ち
祝言の日はひと月後
ヤジロベエ
終章 再生
昨日の敵は
丘の上の月
頑是なき者
配達夫
小遣い銭
抜け殻ふたたび
友の予見
重い腰
ねぎらい
文明利器
思い出遠く
著者略歴
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富永彰平(とみなが しょうへい)
昭和29年1月、神田川尻の問屋街・浅草橋に生まれ、城西外の新開地・中野に育つ。
旧大阪外語大ロシア語科卒。脱サラ後、日本語教師など。