価格
3850円(税込)
ページ数
400ページ
発行日
2023年10月14日
ISBN
978-4-486782-042-1
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書評・マスコミ掲載
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晩夏―それらの夏の日々 野村聡詩集
野村 聡
- 突然旅立ったきみに―
少年時と現在を経巡る魂の抒情詩
ぼくのきみへの追憶は流されない
けれど
自転車で並走していた日の風は
もうそこできみの生涯の対象ではないことを
ぼくは知らなかった
夜明けのアスファルトの道を行くとき
きみとの語らいは
いかにももっともらしい混乱を産んだ
そしてぼくはきみの横顔が
心地よい生涯の必然をなぞるだろうと予感した
( 「風の考察」より)
目次
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Ⅰ きみに関する断章―風の考察
Ⅱ 夏と少年―告知する季節
Ⅲ 来るべき一日―労働者たちのための挽歌
Ⅳ 無言の現在―先行するまなざし
後記にかえて
著者略歴
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野村聡(のむら・さとし)
1963(昭和38)年、山形県鶴岡市生まれ。
弘前大学大学院教育学研究科修士課程修了。
著書に『伊東静雄』(審美社,1996年6月)、『立原道造』(双文社出版,2006年2月)、「〈語り〉再生〈文字〉▷▷言葉の陰影―シンポジウム[太宰治]印象記」(共著、長野隆編,安藤宏・藤井貞和・東郷克美著『シンポジウム太宰治―その終戦を挟む思想の転位』双文社出版,1999年7月)、「吉野弘」(共著、飛高隆夫・野山嘉正編『展望 現代の詩歌』4詩IV,明治書院,2007年8月)、『長野隆著作集』(共編、山田兼士・阿毛久芳・小川惇・岩井康賴・長野和子と共編,I~III,和泉書院,2002年8月~10月,IIIに「解題」)他。