HOME>忘れられた作曲家テオドール・デュボワ —人類学から見たフランス近代音楽史—
価格
3080円(税込)
ページ数
266ページ
発行日
2024年8月26日
ISBN
978-4-86782-092-6
忘れられた作曲家テオドール・デュボワ
—人類学から見たフランス近代音楽史—
吉岡政德
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フォーレやラヴェルが新しい時代を切り開いた陰で忘れられていった作曲家テオドール・デュボワ、今再評価が進み再び歴史の表舞台へ
目次
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まえがき
序 章 音楽史・音楽学・人類学 ― 西洋音楽史研究としての音楽人類学
1 音楽の自律性
2 心を動かす何か
3 音楽の人類学
4 音楽史と社会・文化史
5 人類学と歴史
第一章 ラヴェル事件再考 ― デュボワはパリ音楽院院長を解任されたのか
1 「事件」の概要
2 ラヴェルに対する評価
3 デュボワはなぜパリ音楽院院長を辞任したのか
4 ラヴェル事件の真相
5 混沌としたフランス近代の音楽状況
第二章 アカデミック音楽の巨匠 ― デュボワの生涯と音楽
1 子供時代、パリ音楽院入学、ローマ賞大賞受賞
2 パリ音楽院の教授、そして院長就任
3 当時の評価
4 音楽観
5 晩年、そしてデュボワの時代の終焉
6 再評価の動き
第三章 一九〇五年のパリ音楽院の改革 ― デュボワからフォーレへの院長交代で何が変わったか
1 教職員の給与と懲罰規定
2 高等教育参事会の拡大
3 入学審査委員会
4 対位法とフーガのクラス
5 声楽の改革
6 オペラなどの劇場音楽の位置づけ
7 音楽史の教育
8 アンサンブルの授業
第四章 一九〇五年のパリ音楽院の改革 ― その背景と「フォーレの改革」の真相
1 一八九二年の改革委員会でのダンディ案
2 一八九二年の改革委員会の最終提案
3 一九〇五年八月三日のコンクール授与式でのデュジャルダン=ボーメッツの演説
4 一九〇五年三月一四日『ル・タン』誌に発表されたラロの論考
5 技術と芸術─音楽教育の在り方の違い
6 古典を愛したデュボワ
7 デュボワの見たフォーレ
8 音楽史家たちの間違い
あとがき
引用文献
索 引
著者略歴
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吉岡政德(よしおか まさのり)
1951年生まれ。奈良市出身。東京都立大学大学院社会科学研究科単位取得退学。社会人類学、音楽人類学専攻、東京都立大学人文学部助手、信州大学教養部助教授、神戸大学大学院国際文化学研究科教授、放送大学兵庫学習センター客員教授を経て、現在神戸大学名誉教授。社会人類学博士。
主な著書として、『メラネシアの位階階梯制社会―北部ラガにおける親族・交換・リーダーシップ』(1998年、風響社、第15回大平正芳記念賞受賞)、『反・ポストコロニアル人類学―ポストコロニアルを生きるメラネシア』(2005年、風響社)、The Story of Raga—David Tevimule’s Ethnography on His Own Society, North Raga of Vanuatu.(2013年、The Japanese Society for Oceanic Studies)、『ゲマインシャフト都市―南太平洋の都市人類学』(2016年、風響社)、『豚を殺して偉くなる―メラネシアの階梯制社会におけるリーダーへの道―』(2018年、風響社)など。編著などに、『社会人類学の可能性Ⅰ 歴史のなかの社会』(1988年、弘文堂、共編)、『オセアニア3 近代に生きる』(1993年、東京大学出版会、共編)、『オセアニア学』(2009年、京都大学学術出版会、監修)、『南太平洋を知るための58章 メラネシア、ポリネシア』(2010年、明石書店、共編)がある。
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