価格
1980円(税込)
ページ数
210ページ
発行日
2024年8月8日
ISBN
978-4-86782-103-9
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『閑吟集』を歌おう
長尾重武
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『閑吟集』は一言で言うと「愛の歌集」。
春、夏、秋、冬、恋の部立てや、その他のブロック分けも一切ないのですが、この五つの隠れた、春、夏、秋、冬、恋、という部立てのもとに構成しました。
311首の原文と口語訳に易しい解説をつけた口語閑吟集で多様な言葉、多様な音数律を楽しめます。
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今の言葉で、元の歌の魅力を出すにはどうすればいいか、そればかり考えました。(本文より)
目次
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はじめに─『閑吟集』の魅力
『閑吟集』序文
『閑吟集』
春(1―56)
1 花のように美しい錦の下紐は 解けて想いを遂げることができた
柳の糸のように乱れた心 いつ忘れられるだろうか 寝乱れ顔の面影
夏(57―92)
57 卯の花がさねはお召しなさいますな 忍び姿が月に輝き顕れてしまう
秋(93―217)
93 人の心の秋の初風 それを知らせるような 軒端の荻も怨めしい
冬(218―280)
218 今朝の嵐は嵐ではなさそうですわ 大井川の河の瀬の音のようですわ
恋(281―311)
281 つぼいなあ合歓木さん つぼいなあ つぼい眼をして ろくに寝ないで 眠いでしょう
解説『閑吟集』とは何か
『閑吟集』お気に入りの歌一八首
おわりに─『閑吟集』に魅せられて
参考文献
著者略歴
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長尾 重武(ながお・しげたけ)
1967.3 東京大学工学部建築学科卒業。
1972.3 東京大学工学部大学院博士課程満期退学。
1972.4 東京大学工学部助手。
1983.4 東北工業大学助教授。
1988.4 武蔵野美術大学助教授。
1989.4 武蔵野美術大学教授。
1999.4-2007.3 武蔵野美術大学学長、 同短期大学学長・理事・評議員。
2015.3 武蔵野美術大学教授退任、 武蔵野美術大学名誉教授。
〈主な著書〉
『磯崎新 + 篠山紀信建築行脚 (8) マニエリスムの館 パラッツオ・デル・テ』 六耀社 1980.12
『ヴィニョーラと16世紀イタリア建築』 博士号請求論文 私家版 1982.11
『ヴィニョーラ 建築の五つのオーダー』中央公論美術出版 1984.1
『ミケランジェロのローマ』 (建築巡礼5) 丸善 1988.8
『磯崎新 + 篠山紀信 建築行脚 (7) メディチ家の華サン・ロレンツォ聖堂』 六耀社 1992.2
『ローマーバロックの劇場都市』 (建築巡礼26) 丸善 1993.7
『OBスカモッツィ パラディオ図面集』 中央公論美術出版 1994.1
『パラディオへの招待』(SD選書)鹿島出版会 1994.2
『建築家レオナルド・ダ・ヴィンチールネッサンス期の理想都市像』 中公新書中央公論社 1994.9
『世界美術大全集 12 イタリアルネサンス2』
「ミケランジェロの建築」、「サンピエトロ大聖堂の造営」小学館 1994.12
『世界美術大全集 15 マニエリスム』
「イタリアのマニエリスム建築」小学館 1996.10
『ローマ イメージの中の永遠の都』ちくま新書 筑摩書房 1997.12
詩集 『きみといた朝』思潮社 2002.12
詩集 『小さな楽園』思潮社 2006.10
『ピラネージ牢獄論 描かれた幻想の迷宮』中央公論美術出版 2015.8
『小さな家の思想 方丈記を建築で読み解く』文春新書 文芸春秋社 2022.6
『つれづれ日記―五輪の巻―』鳥影社 2022.7
『ピラネージ―幻想の建築家』中央公論美術出版 2024.4