
価格
1650円(税込)
ページ数
248ページ
発行日
2025年8月15日
ISBN
978-4-86782-180-0
大正十一年生まれ
中田重顕
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昭和・平成・令和を生き抜いた須和子。
愛する者を喪いながらも、命の記憶を抱いて生きる女性の人生譚。
時代と土地と家族の記憶をつなぐ、静謐にして壮大な日本近代の叙事詩。
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「大正十一年生まれ」の人たちが二十歳になるのは昭和十七年。男子は「十七年徴兵」の現役兵となり、最前線へ。ここ奥熊野の貧しい山村でも多くの若者が戦死し、多くの女たちが戦争未亡人となり、不治の病に侵され命を奪われていった。
過酷な時代を生きた人々の生々しい証言の記録が、反戦への強い抗議となって読者の心に楔を打ち込む。
〈松嶋節「跋」より〉
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表題作ほか、中部ペンクラブ文学賞受賞「悪名の女」など4作品を収録。著者の集大成となる作品集。
目次
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庵納橋
大正十一年生まれ
三枚の絵
悪名の女
跋 松嶋節
あとがき
著者略歴
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中田重顕(なかた・しげあき)
1942年(昭和17年)中国東北(旧満州)に生まれる。
1966年(昭和41年)から平成12年まで公立学校事務職員。
1990年(平成2年)から、文学同人誌「文宴」同人。
1991年(平成3年)三重県文学新人賞(小説部門)。
1993年(平成5年)12月号「文学界」に同人誌優秀賞として、「雪降る代々木正春寺」が転載。
1996年(平成8年)「季刊文科」創刊号に、「東京オリンピックのあった頃」が転載。
1996年(平成8年)、吉村昭と朱の丸御用船の世界「志摩の波切で作家は」が四日市ふるさと文学賞優秀賞。
1999年(平成11年)第一著作集『たそがれ、サムトの婆と』を出版(叢文社)。
同年 三重県文化奨励賞受賞。
2000年(平成12年)6月号「文学界」に同人誌優秀賞として、「黎明が丘暮れる」が転載。
2004年(平成16年)「観音浄土の海」で第10回鳥羽マリン文学賞大賞受賞。
2010年(平成22年)第二著作集『観音浄土の海』出版(叢文社)。
2014年(平成26年)第三著作集『みくまの便り』出版(はる書房)。
2019年(令和元年)第四著作集『私の好きな女性』出版(バク書房)。
2022年(令和4年)第五著作集『熊野びとの戦記』出版(バク書房)。
2023年(令和5年)第六著作集『霧吹観音堂』出版(バク書房)。
2023年(令和5年)「悪名の女」で第36回中部ペンクラブ文学賞受賞。