
価格
1980円(税込)
ページ数
239ページ
発行日
2015年9月16日
ISBN
978-4-86265-525-7

和歌と王朝 勅撰集のドラマを追う
松林尚志
- 「新古今集」「風雅和歌集」など、南北朝動乱前後の勅撰集成立には、
多くの歴史ドラマがあり、和歌事態も変化していった。文と武がからむ歴史と和歌の魅力を語る。
目次
- 藤原良経と後鳥羽院・実朝 ─『新古今和歌集』成立の周辺 ………………… 5
- 西行と崇徳院・待賢門院 …………………………………………………………… 29
- 宗良親王私記 ─ 流離の歌びと …………………………………………………… 51
一、はじめに 53
二、南北朝動乱までの経緯 54
三、遠江から越中へ 58
四、伊那大鹿村に移る 66
五、征夷大将軍として出陣 74
六、親房との酬和、為定との贈答 81
七、吉野帰山と『新葉和歌集』の編集 93
八、『新葉和歌集』の概要 102
九、収録歌 107
十、親王の恋歌 115
十一、伊那でのその後、並びに皇子のこと 121
- 光厳院と『風雅和歌集』 ─ 京極派和歌を辿る ………………………………… 125
一、はじめに 127
二、皇統分離に絡む二条派和歌と京極派和歌の対立 129
三、京極為兼の歌論と『玉葉和歌集』 133
四、『玉葉和歌集』の和歌史的意義をめぐって 144
五、『玉葉和歌集』の魅力 150
六、大覚寺統による勅撰二集について 156
七、大覚寺統と持明院統との確執 159
八、『風雅和歌集』への歩み 165
九、『風雅和歌集』の成立 170
十、玉葉・風雅の達成 177
十一、歌論における景気と叙景歌 191
十二、正平一統に始まる観応の擾乱と『新千載和歌集』 194
十三、歌壇の対立とその帰趨 204
十四、光厳院の晩年と終焉 212
- 長塚節と斎藤茂吉 ─ 節の『赤光』書き入れをめぐって ……………………… 223
- あとがき 237
著者略歴
- 松林尚志(まつばやし しょうし)
1930年、長野県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。
現代俳句協会、現代詩人会、日中文化交流協会の各会員。
俳誌「澪」及び「木魂」代表、「海程」同人。
著書:句集 『冬日の藁』(角川書店)他
詩集 『木魂集』(書肆季節社)他
評論集『芭蕉 愛執と求道の詞花』(角川書店)
『日本の韻律 五音と七音の詩学』(花神社)
『子規の俳句・虚子の俳句』(花神社)
『現代秀句 昭和二十年代以降の精鋭たち』(沖積舎)
『俳句に憑かれる人たち』(沖積舎)
『斉藤茂吉論 歌にたどる巨大な抒情的自我』(北宋社)
『芭蕉から蕪村へ』(角川芸術出版)
『桃青から芭蕉へ 詩人の誕生』(鳥影社)他。
