価格
1650円(税込)
ページ数
210ページ
発行日
2015年10月6日
ISBN
978-4-86265-527-1
絵
澤井繁男
- 人工透析の治療を受けている男と、ラブ
ホテルで花を活ける人妻──鮮烈な愛の
形を切り取る表題作をはじめ、初々しい
十代を描く連作など。
──────────人生の春秋
目次
- 乳虫
潮騒
風
大晦日
再婚
はこべ
砂漠
絵
裏
昼食
著者略歴
-
澤井繁男(さわい しげお)
一九五四年札幌市生まれ。
東京外国語大学を経て、京都大学大学院 文学研究科 博士課程後期在籍中の27歳のときから、 人工透析、
献腎による移植、再透析、腹膜透析、再々人工透析を繰り返して現在に至る。
小説「雪道」(『旅道』所収)により、200号記念『北方文藝賞』受賞(1984)。選考委員中、 特に、
故吉行淳之介氏の推輓を得る。同作品にて、第18回『北海道新聞文学賞佳作』受賞(1984)。その後、
『三田文学』『海燕』『新潮』『文學界』『小説海越』『北方文藝・別冊』などに作品を発表。
作品集に、血縁・地縁を扱った、短編集『旅道』(1994)、中編『時計台前仲通り』(2004、以上編集工房ノア)、透析・移植を扱った、短編集『実生の芽』(白地社、2000)、同『鮮血』(2004)、
同『鬼面・刺?』(鳥影社、2010)、錬金術をテーマにした、長編『一者の賦』(2004〈京都新聞社
朝刊連載作品〉)、黒魔術をテーマにした、長編ファンタジー『天使の狂詩曲』(2007、以上、未知谷)う
がある。さらに訣れをテーマにした短篇集『イルミネイション』(風濤社、2012)があり、『若きマキア
ヴェリ』(東京新聞社、2013)がある。また、透析・移植についてのエッセイ(医事評論)集には、『いの
みぎわ ちの水際を生きる』(人文書院、1992)、『臓器移植体験者の立場から』(中央公論新社、2000)、
『腎臓放浪記』(平凡社新書、二2005)、『からだ、不可解なり』(日外アソシエーツ、2007)がある。
現在、関西大学文学部教授(イタリア・ルネサンス文化論)。この分野の著訳書多数。
東京外国語大学論文博士(学術・1999)。