価格
1650円(税込)
ページ数
236ページ
発行日
2016年4月5日
ISBN
978-4-86265-554-7
青草の道 —このように生きてきた
丸山修身
- 【季刊文科コレクション】
故郷北信濃への思い、青年期のほろ苦い思い出、
常に共にあった文学の魅力等を綴ったエッセイ。
団塊の世代の著者がたどってきた道は、戦後の日本人の時代史とも言え、忘れがたい懐かしさと痛みを読む者に呼びおこす。
目次
- ふるさと茫茫
我が家が熱海に 7
蔵の中・闇の奥 13
東京の夢・江戸めえたか 19
嫁の悲しみ 25
婿の悲しみ 31
高橋まゆみ・郷里の人形作家 37
もう一度食べたい味 43
- びっくりすること
女車掌哀歌 49
新宿の売春婦 54
虫・沈黙の春 60
ろうそく焼き・カラス今昔 66
助かった! と思ったこと 71
テレビ・この神秘なるもの 77
東北のミイラ仏 83
- 歴史のほとりにて
死刑囚・坂口弘 91
富岡製糸場を訪ねて 97
これも世界遺産に・足尾銅山跡 103
気仙沼ニッティング 108
どぶろくと東北 114
朝の紅顔・夕の白骨 119
青春18切符の旅 125
- いじらしき日々
我が恩師 133
猪瀬直樹・一年先輩 138
がんばれ! 大砂嵐 144
卒業・井伏鱒二 149
入学・人生の門出 154
大鵬・ON・昭和三十年代 159
オリンピック 164
- 文学と演劇と言葉
ヴェニスの商人・我が演劇史 171
愛の救済・茨木のり子・吉野秀雄 176
『武蔵野夫人』の川 182
安部公房・その光と影 188
枕営業・たんす預金・生きざま 194
仙台・荒城の月 200
笑いの氾濫 205
現代の神隠し・月山にて 209
不思議な遭難・雲取山 215
洟と神・吉野せい 220
天から遣わされた人・石牟礼道子 226
- あとがき 232
著者略歴
- 丸山修身(まるやま おさみ)
1947年、長野県飯山市に生まれる。
慶応義塾大学文学部仏文科卒業。
岩波映画製作所入社、企画演出部所属。
退社後、塾教師、家庭教師をつとめる。
著書
『ひとり山旅の記』岳(ヌプリ)書房。
『どぶろく天井』(季刊文科コレクション)鳥影社。
1999年より劇団「シェイクスピア・カンパニー」で脚本の共同構想を担当。
第19回コスモス文学賞随筆部門受賞 2000年5月。
第23回コスモス文学賞短編小説部門受賞「廃村にて」2004年5月。
2009年12月より『文芸復興』同人。