価格
4180円(税込)
ページ数
430ページ
発行日
2016年4月21日
ISBN
978-4-86265-555-4
書評
日本18世紀学会年報で紹介
ディドロ 自然と藝術
冨田和男
- フランス革命前夜の知の巨人ディドロ。
彼の思想をまず自然哲学的分野と美学的分野に分けて考察を進め、次に二つの分野の複合性を明らかにしてその融合をめざす。
長年の論考の画期的集大成。
- 「自然の真実は藝術の真実らしさの基礎である」
(『絵画論断章』より)
目次
- 序 ……………………………………………………………………………………………………… 7
- Ⅰ 自然 ………………………………………………………………………………………………… 13
第一章 自然哲学の展開とその諸相─物質─運動関係を軸にして─ 15
第二章 ディドロにおけるモーペルテュイ─『自然の体系』をめぐって─ 57
第三章 モナド的世界と物質的世界─ライプニッツとディドロ─ 81
第四章 ディドロの物質観の特質 107
第五章 化学への関心とその意味 131
第六章 「予見の精神」と〈ダランベールの夢〉 153
Ⅰ部のまとめ 175
- Ⅱ 藝術 ………………………………………………………………………………………………… 197
第一章 「関係の知覚」と「美」─『百科全書』項目「美」の再検討─ 199
第二章 「自然の模倣」とその藝術的効果について─絵画を中心にして─ 221
第三章 『サロン』におけるグルーズ評と絵画批評の基準 245
第四章 〈グルーズ問題〉と歴史画の要件 273
第五章 自然と藝術の融合をめぐって─ディドロ「ヴェルネの散歩」についての一考察─ 297
第六章 自然と藝術の境域─『俳優についての逆説』をめぐって ─ 321
Ⅱ部のまとめ 347
- 総括と展望 ……………………………………………………………………………………………… 367
- あとがき ………………………………………………………………………………………………… 395
- 参考文献一覧 xiii
人名索引 ix
事項索引 i
著者略歴
- 冨田和男(とみた かずお)
1945年 生まれ。
1974年 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了。
1978年 同博士課程満期退学、同年4月早稲田大学高等学院教論就任。
2013年 3月退職。
日本十八世紀学会、美学会会員。
著書:
『フランス哲学史論集』 (創文社 1985年 共著)
『仏蘭西の智慧と藝術』 (行人社 2002年 共著)
ロナルド・グレムズリ編解説『モーペルテュイ、テュルゴ、メーヌ・ド・ビラン
言語表現の起源をめぐって』 (北樹出版 2002年 共訳)