価格
3080円(税込)
ページ数
324ページ
発行日
2016年8月9日
ISBN
978-4-86265-570-7
書評
図書新聞で紹介
週刊読書人で紹介
ペーター・フーヘルの世界
―その人生と作品
斉藤寿雄
- 浮かび上がる全体像
旧東ドイツの代表的詩人で、文学雑誌『意味と形式』の初代編集長として有名なペーター・フーヘル。困難に満ちたその生涯を紹介し、それと関連づけて読者の理解に必要と思われる作品解釈をつけ、さらに主要な詩の翻訳をまとめた画期的書。
- ……さらに、初期の自然抒情詩の自然と詩的自我が一体化した美しい風景と後期の胸苦しいほどの苦悩の発露のあいだの懸隔が、捉えがたい落差となってわたしに迫ってきた。そしてまさにこの落差を探究することによって、フーヘルの詩人としての全体像が浮かび上がってくるのではないかと考えた。(本文より)
目次
-
まえがき
第1章 ペーター・フーヘルの人生
第2章 作品解釈
第3章 訳詩抄
Ⅰ.『詩集』
Ⅱ.『街道 街道』
Ⅲ.『余命』
Ⅳ.『第九時』
あとがき
著者略歴
- 斉藤寿雄(さいとう ひさお)
1954年長野県生まれ。
東京都立大学大学院修了。
現在、早稲田大学政治経済学部教授。
専門は20世紀のドイツ詩。
主な業績
「ゴットフリート・ベンの抒情性」(『プリスマ』所収、小沢書店)
「ペーター・フーヘル訳詩ノート3」(早稲田大学政治経済学部『教養諸学研究』)
「ペーター・フーヘル訳詩ノート4」(早稲田大学政治経済学部『教養諸学研究』)
翻訳書
『冷戦の闇を生きたナチス』(現代書館、2002年)
『ナチスからの「回心」—ある大学学長の欺瞞の人生』(現代書館、2004年)
『ナチス第三帝国を知るための101の質問』(現代書館、2007年)
『反ユダヤ主義とは何か』(現代書館、2013年)
『第三帝国の歴史』(現代書館、2014年)ほか。
2000年から2002年までレーゲンスブルク大学客員研究員、
2010年から2011年まで同大学客員研究員。