価格
1980円(税込)
ページ数
168ページ
発行日
2017年2月7日
ISBN
978-4-86265-588-2
書評
陸奥新報で紹介
詞葉集 あきらめの旅にしあれば
福地順一
- 福地氏は最近、「文芸思潮」の現代詩賞や「日本自費出版ネットワーク」の詩歌部門賞を受賞したり、「日本ペンクラブ」の電子文芸館や「日本歌曲振興会」の新作歌曲の夕べに収載・採用されたりして注目を浴びている。著者によると、この詩集はいわゆる現代詩とは少しニュアンスを異にし、また歌曲、歌謡、詩、方言詩などと多岐にもわたるので「詞葉集」と銘打った、としている。詞葉集とは聞き馴れない言葉であるが詞(こと)の葉(は)とも読め、穏当な命名と言えようか。詞花(華)集という言葉もあるが、木々の葉もまた美しいのである。江湖に薦めたい一書。
目次
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Ⅰ 歌 曲
桜んぼの実る頃
丹頂鶴
ひぐらし
北の国から
胸の火に風は吹く
呼子鳥
雨
息子よ
雪は降る
奄美島唄
風蓮湖
啄木旅愁の歌
村の少女
秋雨の中
アカシアの白い花が咲いて
青春
一羽のかもめ
秋の白い風
山行
娘よ
ねんねんねんころ
花模様
白い時計台の鐘の音
ハマナス咲いて
山の日の歌
相合傘
母さんお里
銀杏の葉っぱ
沖縄哀歌
旅人の唄
Ⅱ 歌 謡
古城の秋
すすき野ブルース
伽那
海猫
八尾恋唄風の盆
北のブルース
城のある町北国の
鮪漁一代
上州利根の柾五郎
わが人生悔いありてなし
杉の戸一枚表口
Ⅲ 詩
メタセコイア讃歌
海が傾き
新宿御苑・プラタナス並木にて
北の釣人よ
懐郷
今日と過ぎ……
石狩川讃歌
金の卵と持てはやされて
渾名
動物園で
不遜なれば
二行詩
立春
わが函館
冬の旅人よ
望郷
Ⅳ 方言詩
母ァ
鬼灯
遠ェ処で
K君の事
里心
高橋竹山物語
あとがき
著者略歴
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福地順一(ふくち・じゅんいち)
1936年 青森県弘前生まれ。
1959年 弘前大学文理学部文学科(国文学)卒業。
函館中部高校、札幌南高校など高校国語科教員38年。後、札幌予備学院講師(漢文)8年。
日本ペンクラブ、日本歌曲振興会、日本作詩家協会会員。
詩歴─1960.4〜1961.3 詩誌「弘前詩会」会員
1962.7〜1971.3 句誌「葦牙」会員
1976.4〜1987.3 歌誌「原始林」会員
2010.1 第5回「文芸思潮」現代詩賞(「母ァ」他2編)受賞。
2011.10 第14回「日本自費出版文化賞」詩歌部門賞(詩集「津軽・抄」)受賞。
2013.11 「新作歌曲の夕べ 2013」(日本歌曲振興会)に作品(詩)発表(同2014、2015、2016)。
2014.12 「日本ペンクラブ電子文芸館」(詩部門)に「高橋竹山物語」他4編(方言詩)が採録、収載される。
著書─ エッセー『風塵記』(1997年 日東印刷)
参考書 『ベーシック漢文』(1999年 札幌予備学院)
詩集 『津軽・抄』(2010年 鳥影社)
文芸評論『杜甫・李白・白楽天─その詩と生涯─』(2007年 鳥影社)
文芸評論『石川啄木と北海道─その人生・文学・時代─』(2013年 鳥影社)
文芸評論『「石川啄木と北海道─その人生・文学・時代─」補遺』(2014年 Akariya)