価格
1980円(税込)
ページ数
170ページ
発行日
2018年3月22日
ISBN
978-4-86265-669-8
認知コントロールからみた心理学概論
嶋田博行
- 初学者から〈認知心理学〉の研究者まで
心理学から連想される「心」「ハート」が、「マインド」という頭の働きを研究する際、方向付けに制約を及ぼしてしまっているのではないかという問題意識に基づく。
目次
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第一部 認知コントロールからみた心理学概論
第一章 マインドの科学としての心理学
第二章 心理学にとって実験とは
第三章 認知心理学
1.認知心理学に至る長い歴史
2.認知科学,認知心理学の成立
3.行動主義の影響
4.長期記憶
第四章 コンフリクト課題としてのストループ課題
1.なぜ重要な課題なのか?
2.ストループ課題の認知心理学への寄与
3.マインドのコントロールが問題になる
第五章 認知コントロール
1.グラットン効果と時系列効果(コンフリクト適応効果)
2.一致性効果とコンパチブル効果
3.コンクリフト効果と比率一致性効果
4.試行間の断時的効果としてのグラットン効果
5.グラットン効果のその後の展開:コンフリクト適応効果
6.エラー検出後の遅れ(ラビット効果)としての認知コントロールの証拠
7.反応の強制的中断とエラー反応としてのストップ信号パラダイム
8.熟練技能の階層的コントロール タイピング
9.人間の判断ミスの原因
第二部 研究論文
研究論文その1 日本における非アカデミックな概念の文化的背景:心理学の導入教育への意義
研究1 心理学の非アカデミック概念の国際比較
研究2
総合論議
研究論文その2 タイピングローマ字変換日本語の断層的材料を使ったタイピングスキルの獲得プロセス
付録 QWERTYキーを使ったタイピング実験の方法と結果
最後に
著者略歴
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嶋田 博行(しまだ ひろゆき)
神戸大学大学院教授
大阪大学人間科学部卒、大学院人間科学研究科博士後期課程単位修得後退学
博士(人間科学)
大阪大学助手、神戸商船大学助教授、教授を歴任
2018年4月より神戸大学名誉教授
第二部研究論文共同執筆者
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芦高 勇気(あしたか ゆうき)
2009年 神戸大学海事科学部卒業
2014年 神戸大学海事科学研究科博士課程後期課程修了
博士(学術)
2014年 神戸大学学術研究員
2016年 西日本旅客鉄道株式会社安全研究所所属
航空保安大学校非常勤講師