価格
1540円(税込)
ページ数
226ページ
発行日
2019年6月27日
ISBN
978-4-86265-753-4
西風のビー玉
木村桂子 著
小池りとな イラスト
- 小学校5・6年生以上対象の児童文学作品
イラスト60点以上、16ページカラー
- 〈古代日本の精霊と出会う本格ファンタジー〉
西風の子は「ビー玉遊び」をしかけて
負けた相手をビー玉にとじこめるわがままな精霊。
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〈著者から保護者の方々へのメッセージ〉
子どもの心に住むさまざまな精霊。
子どもは精霊と向きあって、おとなへの階段を登ります。
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主な登場人物・キャラクター
西風の子……西風の精霊。誰にでもビー玉遊びをしかけて「西風の銀のビー玉」に吸いこませ旅の道連れにしたがるわがままな精霊。
ゆみちゃん……小学五年生くらいの女の子。「西風の子」にさらわれた「たっちゃん」を救うため「よみの国」へ入る。
たっちゃん……同級生の男の子。「西風のビー玉」にのみこまれて、「よみの国」にさらわれてしまう。
ガエモン……ヒキガエル。「カエルのビー玉ぶくろ」を「ゆみちゃん」にくれて、助けてくれる。
赤ボタン……猪。火の母神「ゆすり火」の家来。「ゆすり火」の炎の髪が燃えている「通さずの森」の番人。
月姫彦……「月の井戸」から現れる月の神。幼い娘・若者・老人の三体に変化して「よみの国」を支配し、不正を正す裁きの神。
東風の娘……東風の精霊。東の暖かい島から、花でかざられた円い帆の船でやって来て、「西風の子」と「東風の金のビー玉」で「風のビー玉勝負」をする。
目次
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あらすじ
登場人物
1 冬の章 冷たい風が吹いていた……。
1─1 つむじ風
1─2 ビー玉勝負
1─3 カエルのビー玉ぶくろ
1─4 三匹のイヌザル
1─5 三つ峰草
2 月の章 月は移り変わる……。
2─1 さいの神の大扉
2─2 ナダレ屋
2─3 月の井戸
2─4 月の裁き
2─5 通さずの森
3 雷の章 冬の終わりの雷が鳴る……。
3─1 ゆすり火の綱
3─2 雪降り山
3─3 しなどの風祭り
3─4 火と水と土
3─5 豊旗雲
4 氷の章 氷はすべてを閉じこめる……。
4─1 カカシ神の水軍
4─2 氷室の天文台
4─3 地の火の火種
4─4 愚かな娘
4─5 谷わたりの大ワラジ
5 泥の章 汚れた心……。
5─1 偽の手紙
5─2 くなどの杖の神のお使い
5─3 ウリ姫のキバ刀
5─4 黒姫の命
5─5 氷の卵
6 花の章 花が咲きはじめた……。
6─1 東風の金のビー玉
6─2 赤い湯の花
6─3 つむじの洞
6─4 目の前のチャンス
6─5 白花小女郎
7 春の章 新しい世界が開けた……。
7─1 東風の娘
7─2 夜光虫の波しぶき
7─3 朝日のささぬうちに
7─4 春のあけぼの
7─5 夜明けの黒姫
著者略歴
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木村桂子(きむら けいこ)
1947年東京生まれ。
大阪大学大学院工学研究科・修士課程修了。
児童文学作家。
「ストーリーテリングお話あそび研究会」代表。
著書
『泣くな あほマーク』(ひくまの出版)
『屋根の上のゆうれい』(ひくまの出版)
『ワームホールの夏休み』(評論社)
『昔話のプロファイリング3 幸と福の語り部たち』(慧文社)
『現代昔話集3 近江妖景』(ミヤオビパブリッシング)
『海の子どもとゴチャマゼクトン』(鳥影社)
訳書
ピーター・ディッキンソン『時計ネズミの謎』(評論社)
他。