HOME>共感・ピクチャレスク・ポイエーシス —18世紀イギリス美学の諸相—
価格
3520円(税込)
ページ数
236ページ
発行日
2020年3月16日
ISBN
978-4-86265-797-8
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共感・ピクチャレスク・ポイエーシス —18世紀イギリス美学の諸相—
相澤照明
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理性の時代から感性の時代へと移り変わる18世紀イギリスの美学思想を〈共感〉〈ピクチャレスク〉〈ポイエーシス〉という三つの視座から見渡す。
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本書は、…(中略)…〈共感〉〈ピクチャレスク〉〈ポイエーシス〉という三つの主題を軸として構成されている。これらの主題は、一見すると相互に関連性がないようにみえるかもしれないが、共感は感情と、ピクチャレスクは視覚と、ポイエーシスは想像力という、美意識を成立させる人間の能力と深く関わっており、それはまたイギリス経験論的美学を成立させるのに重要な役割を担った基本的契機でもある。(あとがきより)
目次
- 第一部 共感
第一章 共感の生起と射程について―ディヴィド・ヒューム美学構成への一視点―
第二章 共感・模倣・変身―十八~十九世紀初頭のイギリスにおける共感論と創作論の接点を求めて―
第三章 ヒュームのプライド論―共感と比較の原理を視野に入れて―
第二部 ピクチャレスク
第四章 ウィリアム・ギルピンのピクチャレスク・ツアー
第五章 水と光と植生のピクチャレスク―ギルピンの自然観と美観―
第六章 表象としての風景美―ギルピンとアリスンの風景思想を中心として―
第三部 ポイエーシス
第七章 エドワード・ヤングの天才論―模倣と独創性をめぐって―
第八章 アリグザーンダ・ジェラードとウィリアム・ダフにおける天才概念
第九章 ut pictura poesis から ut musica poesis へ―イギリスの諸藝術比較論における〈描写〉と〈表現〉をめぐって―
初出一覧
あとがき
著者略歴
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相澤 照明 (あいざわ てるあき)
佐賀大学名誉教授。
専門は18世紀美学・藝術論。
論文:
「悲劇の快について―D・ヒュームの悲劇論とその周辺―」(群馬県立女子大学紀要 1986年)
「エドマンド・バークにおける崇高と恐怖」(『藝術研究』広島藝術学研究会 1991年)
「ジョシュア・レノルズ卿の新時代的感性」(佐賀大学教養部紀要 1994年)
「ピクチャレスクと〈動きと時間〉―プライスのピクチャレスク美学の一断面―」(齋籐稔編『諸藝術の共生』所収 渓水社)
「イギリス経験論における笑い論―知的笑いの分析を中心として―」(佐賀大学教養部紀要 1996年)
「視覚性と言語をめぐって―言語起源論の文脈とウォーバートン―」(『「感性学」の新たな可能性―その意義と限界』(科研報告書 研究代表者 山縣熙)所収 2010年)
「旅の世紀としてのイギリス18世紀―ギルピンのピクチャレスク・ツアーを中心として―」(西村清和編『日常性の環境美学』所収 勁草書房)
翻訳:
『18世紀イギリスのアカデミズム藝術思想―「ジョシュア・レノルズ卿の「講話集」―』(知泉書館)等
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