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価格
1980円(税込)
ページ数
212ページ
発行日
2020年12月15日
ISBN
978-4-86265-848-7
別子銅山の森 —銅山に付属した森林の荒廃と再生—
馬場孝三
- 銅山の森が経験した過酷な歴史と再生への道のり
誰がどういう考え方で目論見、施業し、植生回復を目指したのか。
国の林業政策とはどう関わってきたのか。
目次
- はじめに
1 別子銅山と住友
⑴ 旧別子
⑵ 住友のはじまり
⑶ 別子銅山の銅鉱床と産銅量
⑷ 別子銅山周辺の地勢と植生
⑸ 銅鉱山における木材利用
⑹ 銅鉱山の山元製錬(現地製錬)と近代的製錬方法
2 別子銅山稼業開始と江戸期の別子山林利用
⑴ 別子銅山稼業申請と時代背景
⑵ 江戸期の林政と別子銅山の山林資源確保
⑶ 炭焼きと立木消耗
⑷ 植生破壊の状況と水害
⑸ 明治初期の林相と林木の利用
3 明治期の林政と別子銅山の対応
⑴ 別子銅山請負継続と維新政府の山林原野等官民有区分
⑵ 愛媛県による銅山付き備林の安定確保支援
⑶ 国の施業案編成心得公布と別子銅山の森林調査・造林計画編成
4 別子銅山経営における山林再生事業の変遷
⑴ 植樹(自費植栽)のはじまり
⑵ 明治初期の植林事業
⑶ 積極的山林管理の芽生え
⑷ 伊庭貞剛による大植林の開始
⑸ 森林劣化による大洪水の発生
⑹ 施業案編成と鈴木馬左也による山林事業への転換
⑺ 山元製錬からの撤退と荒廃地への造林計画
⑻ 造林・緑化事業を成功に導いた技術的側面
5 自発的造林に影響した社内外からの英知と山林再生の現状
⑴ 別子銅山の山林政策に影響をおよぼした社内外の英知
⑵ 別子銅山の山林経営に対する行政の関与とその影響について
(鉱山保安に関すること、銅山付き備林の長期安定確保策に関すること)
⑶ 立川山とカラマツ人工林の遷移
6 資 料
⑴ 別子銅山水害記録
⑵ 別子銅山年表
⑶ 登場する人物
⑷ 参考文献
⑸ その他
あとがき
著者略歴
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馬場孝三(ばば こうぞう)
1949年山口県下関市生まれ。横浜市に在住。
1975年住友金属鉱山(株)入社、2004年より同社役員、2011年取締役専務執行役員、2012年より顧問。
2013年北海道大学農学部森林科学科3年次に編入学。森林生態系の不思議さやおもしろさに触れ、卒業論文に住友グループの財本であった別子銅山の森の荒廃と再生をまとめた。
著書:『森のふしぎ』(2020年、鳥影社)
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