HOME>魚食から文化を知る —ユダヤ教、キリスト教、イスラム文化と日本
魚食から文化を知る —ユダヤ教、キリスト教、イスラム文化と日本
平川敬治
-
キリスト教が生まれたのは魚食の地だった
日本人に馴染み深い魚食から世界を知ろう!
魚と、人の宗教・文化形成との関係という全く新しい観点から世界を考察する一冊。
目次
- はじめに
I 西アジア世界の魚文化―キリスト教誕生の地の魚と漁
1 旧約聖書の地の魚
①アブラハムに因んだ魚など
②食としてのナマズ
③力の象徴のスズキ
④モーゼの魚
⑤カナンの象徴アッキガイ
2 新約聖書の地の魚
①ガリラヤ湖の漁の歴史
②漁師メンデルス・ヌンとシュロモ
③イエスと漁師ペトロ
④聖ペトロの魚ティラピア
⑤マクダラの魚キネレット・サーディン
3 キリスト教を巡る周囲の世界―イスラム世界の魚と人
①魚食とイスラム
②イスタンブールのサバサンド
③サメ、エイなども食べるアラブ首長国連邦
④イカ、タコを食べる
⑤皇帝魚ハマフエフキダイ
⑥天国の装い真珠
II ヨーロッパ世界の魚文化―キリスト教発展の地の魚と漁
1 キリスト教以前の魚
①ギリシャ神話アルテミスの捧げものマグロ
②ケルト族の祝いのサケ・マス
③海のミルクのカキなど
④古代ローマ人の愛した魚醤ガラム
2 魚とキリスト教
①春告げ魚のニシン
②四旬節のイワシとニシン
③復活祭のカルコロス
④食を担うタラ
⑤クリスマスを祝うコイ
⑥豊穣のキャヴィアなどの魚卵
⑦修道士が好んだウナギ
⑧聖ペトロの魚マトウダイ
⑨美の系譜―シャコガイとホタテ貝
III 東アジアの日本の魚文化―魚食への宗教理解と日本
1 魚とキリスト教文化
①日本の漁師とキリスト教
②南蛮文化と魚
③魚の文化―タイとティラピアの共通性
2 魚食文化と宗教理解
①親子丼と生き造り
②食の規制を考えるー国際商品カニカマ
④食の広がり
終わりに
関連文献
著者略歴
-
平川敬治(ひらかわ・けいじ)
1955年福岡生まれ。九州大学教育研究センター講師の他、社会人生涯学習講座の講師などを歴任。考古学・地理学・民族学を専攻し、必ず自ら足を運ぶことをモットーに地域の香りのする総合的な比較文化の構築を目指す。主なフィールドは日本を含めた東アジア、西アジア、ヨーロッパで今日も調査を続行中。1983年よりイスラエルで調査を続ける。主な著書に『考古学による日本歴史』(共著、雄山閣出版、1996年)、『カミと食と生業の文化誌』(創文社、2001)、『遠い空 國分直一、人と学問』(共編海鳥社、2006)、『エン・ゲブ遺跡』(共著、LITHON、2009)、『魚と人をめぐる文化史』(弦書房、2011)、『タコと日本人』(弦書房、2012)など。
HOME>魚食から文化を知る —ユダヤ教、キリスト教、イスラム文化と日本