価格
2860円(税込)
ページ数
260ページ
発行日
2013年5月30日
ISBN
978-4-86265-406-9
ローベルト・ヴァルザー作品集3
長編小説と散文集
若林 恵 訳
ヤーコプ・フォン・グンテン
フリッツ・コハーの作文集
これはもうヴァルザーだけのものだ!
読み手を震わせ、不安にし、そして幸福にする。
まだヴァルザーのことを知らない読者に彼のことをわからせようとする者にはいくらでも素晴らしい喩えがある。散文におけるパウル・クレー?それほど繊細で、狡猾で、得体が知れない。スティヴィー・スミスとベケットをミックスしたような書き手?上機嫌で、愛想のよいベケットだ。クライストとカフカのミッシング・リンク。(スーザン・ソンダク)
目次
- ヤーコプ・フォン・グンテン
フリッツ・コハーの作文集
訳者後書き
著者略歴
- ローベルト・ヴァルザー(Robert Walser)
1878-1956年。ドイツ語圏スイスの散文作家。長編小説の他、多数の散文小品・詩・戯曲を発表。1933年にヘリザウの精神療養施設に入所して以降は筆を断ち、1956年のクリスマスの朝、散歩中に心臓発作で死亡。同時代において、カフカ、ベンヤミン、ムージル、ヘッセに愛読されたその作品は、現代では、W・G・ゼーバルト、E・イェリネク、S・ソンタグ、J・M・クッツェー、E・ビラ?マタス、G・アガンベンらの作家、思想家に愛読されている。
訳者略歴
- 若林恵(わかばやし・めぐみ)
東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。
現在、東京学芸大学教育学部准教授。
専門はドイツ語圏文学・文化。
著書
『カフカ事典』(共訳、三省堂)
論文
「逃走の物語─マルグリート・バウアの『物語の逃走』について─」(「世界文学」)他。
訳書
『現代スイス短篇集』(分担訳、鳥影社)
『氷河の滴─現代スイス女性作家作品集』(分担訳、鳥影社)
『ローベルト・ヴァルザー作品集』第2巻(鳥影社)他。