
価格
4180円(税込)
ページ数
840ページ
発行日
2013年7月3日
ISBN
978-4-86265-411-3

この国のために—川路聖謨<全二巻>
髙木國雄
- 豊後日田代官所の下級役人の子から、勘定奉行にまで登りつめ、幕末開国時のロシアとの外交交渉に当たった最後の幕臣川路聖謨。その毅然とした態度と明敏さでロシア使節に誇り高き日本人の典型を示した。国家の命運を背負った最初の外交官の姿を活写して、北方領土問題の原点に迫る史伝文学の記念碑!
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日本近世史上に輝く最初の外交官であり、最後の幕臣であった武士の生涯
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やがて資料をあさる中で、主人公川路聖謨的人材が、いまのわが国にこそほしいとも考えた。
真摯な憂国の思い、国の未来像を描きつつ、無私無欲かつ公正な職務への没頭……。「おごらず、へつらわず、善悪を糺明して身命を国家になげうつ」(世事見聞録)という指導的能力者が、いまのわが国各界リーダーに欠落している、との思いである。(あとがきより)
目次
- 第Ⅰ巻
子に煩う
師 弟
旅立ち
この道の先へ
江戸を出る
仙石騒動の前後
時を得る
第Ⅱ巻
この国のために
長崎へ
外交折衝力
威嚇外交に屈する幕府
好敵手再会
別 れ
川路聖謨略年表
参考文献
あとがき
著者略歴
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髙木國雄(たかぎ くにお)
1942年長野県生まれ。
1968年から46年間弁護士として活動、現在に至る。
著書に
『故郷への旅』(文藝春秋)
『やつらはどこから』(作品社)
『犀川のみえる村』(海豹社)
『茶の間の法律相談』(あずさ書房)
『佐久の水音─五郎兵衛の夢』(作品社)
その他がある。
日本ペンクラブ会員。