価格
1980円(税込)
ページ数
146ページ
発行日
2013年6月27日
ISBN
978-4-86265-414-4
書評
こどもとしょかんで紹介
『ドイツ伝説集』のコスモロジー
—配列・エレメント・モティーフ—
植 朗子
- 『グリム童話集』、『ドイツ神話(学)』と並ぶドイツ民俗学の基底であり、民間伝承蒐集のさきがけとなった、グリム兄弟『ドイツ伝説集』の内面的実像を明らかにする試み。
-
グリム兄弟の配列では伝説同士の共鳴が表現されており、その共鳴はどこまでも尽きることがない。……伝説の特徴である不完全さは、話の魅力のひとつでもある。その未完成ゆえの味わいを壊すことなく、配列という輪によって、私たちは伝説の背景を知ることもできる。(本書より)
目次
- はじめに
第一章 『ドイツ伝説集』の表現?伝説の配列
1.『ドイツ伝説集』の配列手法
2.歴史伝説集の配列
3.土地伝説集の配列
4.『ドイツ伝説集』の配列手法の効果
第二章 『ドイツ伝説集』のモティーフ
1.モティーフ研究と配列
2.霊魂の捕縛者
3.小さな人型の怪異体
4.「ローエングリン」と「異教徒ラートボート」
5.魔力を秘めた鉱物
第三章 『ドイツ伝説集』と自然のエレメント
1.グリム兄弟の伝説観と自然
2.伝説における自然の聖性
3.『ドイツ伝説集』の六大要素
おわりに 『ドイツ伝説集』のコスモロジー
注
あとがき
著者略歴
- 植 朗子(うえ あきこ)
1977年、和歌山県新宮市生まれ。
大阪市立大学文学部国語・国文学科卒。大阪市立大学大学院文学研究科修士課程修了(ドイツ文学)。神戸大学大学院国際文化学研究科博士課程後期修了、博士号(学術)取得。
神戸大学 ドイツ語講師
神戸松蔭女子学院大学 非常勤講師
大和大学(新設) 非常勤講師
大手前大学 学習支援センターチューター
神戸大学大学院 国際文化学研究科
異文化研究交流センター(IRec) 協力研究員