価格
1650円(税込)
ページ数
252ページ
発行日
2014年6月15日
ISBN
978-4-86265-459-5
書評
新潟日報読書欄で紹介
貞子の恋
香山マリエ
- 画家・末松正樹との運命的出会い。
芸術家同士の禁断の恋から築いた家庭は、
しかし「修羅の家」だった。
『天井桟敷の父へ』に続いて、娘がたどる母の一生。
- 母と娘
- 「お姉さんっ、私、たまらないの。ママはあんな不幸に耐えたのだもの。このまま死んでいいわけないっ!」
えっ、と良子は声をあげた。
「……ママ、不幸だったの? 私ずっと、ママは幸せになったんだ、って思ってた」
今度は私が、えっ、と言った。 (本文より)
目次
-
三宅山荘
田村医院のなかんさん
須磨の恋
女子美寄宿舎
喪失と自立
結 婚
鷺宮の家
女流画家協会
眠れぬ夜のなかで
不純な関係
らせん階段の家
大阪・恵比寿町
待ちに待った日
アカデミー・ボザール
母の告白
母の失敗
恋の終わり
大島家の本棚
母の仕事
母の贈り物
父の退職
穂浪の入院
良子との再会
初対面の姉妹
渡 米
発 病
冷 夏
真夜中のウエディング・ドレス
死
夢の母
あとがき
著者略歴
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香山マリエ(こうやま まりえ)
1951年、東京生まれ。
多摩美術大学テキスタイル・デザイン科卒。
著書に『天井桟敷の父へ』(2011 鳥影社)