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価格
1980円(税込)ページ数
180ページ発行日
2015年1月27日ISBN
978-4-86265-492-2書評
西日本新聞で紹介
教育に新聞を
改訂 NIEで町づくり
高校生のサービス・ラーニング
山田 明
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「高校生の新聞づくり」で人と地域に豊かな実りを
高校生が書いた記事は実に生き生きしている。彼らが感じた感動を読んだ私たちも分かち合える。さらには戸畑や若松の商店街、与謝野鉄幹・林芙美子が着いた波止場、泊まった宿などを訪れてみたいと思い、戸畑を天籟川に沿って歩いてみたいと思わせるほどの力をもっている。
このように体験学習は、「這い回る学習」といわれたように難しい側面をもっている。しかし山田明先生は、このための堅固な理論を持ち、それを実現するための手順、すなわち「事前準備」、「行動」、「振り返り」、そして「お祝い」まで、準備から評価に至るまで確実に実施し、面白かった、疲れたというものを超えた成果を得ている。
(九州女子大学教授 田崎 徳友 氏 推薦) -
サービス・ラーニングは、地域社会のニーズに基づき、学校の勉強に関連したサービス活動を通じて、社会貢献することで学びを深めることができるという学習形態である。(中略)社会で実際に何が起こり、どんな問題が現実にあるのか、地域にはどのようなサービスが必要とされているのかといった社会認識や社会科学的な見方を高めるきっかけとなっている。この成果が、多くの人に知られ、それぞれの地域や学校で広がっていくことが期待される。
(福岡教育大学教授 井上 豊久 氏 推薦)
目次
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はじめに
1 NIE (教育に新聞を)・SL(サービス・ラーニング)で町づくり
2 現代高校事情
(1)現代高校教育の課題
(2)PISAショック
(3)市民性[シティズンシップ]の涵養
3 現代教育動向 ~新学習指導要領と言語力の視点から~
(1)生きる力・確かな学力と言語力
(2)新学習指導要領による活用の視点と言語力
4 高校生による地域活性化(社会貢献)の取り組み
(1)高校生発!地域活性化新聞プロジェクト
(2)NIE[教育に新聞を]とSL[サービス・ラーニング]の協働
5 NIE (NEWSPAPER IN EDUCATION 教育に新聞を)
(1)NIEとは
(2)新学習指導要領におけるNIEの位置づけ
6 SL (SERVICE-LEARNING サービス・ラーニング)
(1)サービス・ラーニングの概念
(2)サービス・ラーニングの学習効果
7 高校生発!地域活性化新聞 2005~2012年の軌跡
8 北九州市八幡東区 『きちゃり~新聞』 2005年
(1)プロジェクト
(2)学習効果
9 北九州市若松区 『若松今昔新聞』 2005~2006年
(1)プロジェクト
(2)学習効果
10 北九州市門司区 『門司新聞』 2008年
(1)プロジェクト
(2)学習効果
11 北九州市戸畑区 『とばた新聞』 2012年
(1)プロジェクト
(2)学習効果
おわりに
索引
参考・引用文献
資料編
Ⅰ 日本生涯教育学会『生涯学習研究e事典』
アメリカのサービス・ラーニング(山田明)
Ⅱ 各プロジェクトで使用したアンケート調査用紙
Ⅲ 高校生発!地域活性化新聞
Ⅳ NPOサービス・ラーニング・フォーラム
Ⅴ 日本新聞教育文化財団 第1回「わがまち新聞」コンクール
佳作賞 『きちゃり~新聞』(九州代表)
Ⅵ 著者(山田明)のサービス・ラーニング関係の著書・論文等
著者略歴
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山田 明(やまだ あきら)
1961年、福岡県福岡市博多区に生まれる。米国プレストン大学大学院(修士/教育学-成人教育)、福岡教育大学大学院(修士/教育学-学校教育)、九州大学大学院人間環境学府(博士/発達社会システム-教育学)、米国プレストン大学大学院(博士/教育学)修了。PhD.(教育学)を取得。現在、自由ケ丘高等学校(福岡)に勤務。福岡教育大学非常勤講師(福祉科教育法Ⅰ)、教師力向上研究会主宰、NPOサービス・ラーニング・フォーラム(SLF)代表、国際交流サークル「この指とまれ!」会長。所属学会は日本教育学会、日本生涯教育学会、日本生活体験学習学会。(公益社団法人)福岡県人権研究会会員。専攻は社会教育学及び生涯学習論。著書は、『サービス・ラーニング研究~高校生の自己形成に資する教育プログラムの導入と基盤整備~』学術出版会(2008)、『NIEで町づくり~高校生のサービス・ラーニング<社会貢献学習>』SLF、(2014)、『日本人類言語学会創立10周年記念論文集』JALA(2009/共著)、『人と言葉と文化Ⅳ』近代文芸社(2007/共著)。主要論文として、『サービス・ラーニング理論の導入における一考察~その学習効果と今日的課題~』(日本生涯教育学会)、『高校生のサービス・ラーニングにおける制度的枠組みの構築』(九州大学)、『高校生に身につけさせたい資質としての「市民性」~その社会的背景及び教育的要請~』(九州教育学会)、『「理解」と「わかる」の再認識』(日本人類言語学会)。英語論文として、『A Study of Service-Learning Practices of High School Students in the USA and Japan』(Preston University)。その他、事典執筆として「アメリカのサービス・ラーニング」(『生涯学習研究e事典』日本生涯教育学会)などがある。
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