出来事
吉村萬壱
2月下旬以降の出荷分より、付録として季刊文科75号の吉村萬壱×勝又浩対談「グロテスクの力と根っこ」が小冊子として付属しております。
- 仮想と現実、脳内と世界を巡回する圧倒的な言葉の力
富岡幸一郎(文芸評論家、関東学院大学教授、鎌倉文学館館長)。
- きれいごとを吹き飛ばす圧倒的描写力によって日常世界がめくれあがる。見慣れたはずの外界が何かおかしい。人間の嘘がべろりと浮かび上がる。人間とは何ものか。一見そうは思えないが本書は脳と文明の虚妄(でっちあげ)をあばく恐るべき哲学小説である。
- 「季刊文科」62号(2014年4月)〜77号(2019年3月)連載作、待望の単行本化!
-
目次
- 偽物
汚涜
化け物
おみやげろ
宇宙温泉
チク
文脈
感染
異変
ホンモノの波
レナの記憶
紙世界
了解と再適応
著者略歴
- 吉村萬壱(よしむら・まんいち)
1961年、愛媛県松山市生まれ、大阪で育つ。
京都教育大学卒業後、東京、大阪の高校、支援学校教諭を務める。
2001年「クチュクチュバーン」で第92回文學界新人賞を受賞しデビュー。
2003年「ハリガネムシ」で第129回芥川賞受賞。
2016 年「臣女」で第22回島清恋愛文学賞受賞。
他の著書に、
『バースト・ゾーン』『独居45』『 ボラード病』『ヤイトスエッド』『回遊人』
短編集 『虚ろまんてぃっく』『前世は兎』
エッセイ『生きていくうえで、かけがえのないこと』『うつぼのひとりごと』
漫画『流しの下のうーちゃん』
がある。