さようなら大江健三郎こんにちは
司 修
- 司修著『空白の絵本 語り部の少年たち』も好評発売中
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宮澤賢治の『セロ弾きのゴーシュ』を長く引用したのは、私がこれから書こうとする長い文章について考えると浮かんで来る物語だからです。
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約半世紀にわたり、大江作品の装丁・装画・挿絵などを担当し、家族ぐるみでの付き合いのあった司修が、知られざるエピソード、書簡、対談や、自身の半生、大江作品から引用を交え、同世代人として、同じ時間を過ごしたことで見えてきた、大江文学の創作の背景とその心髄に迫る。
目次
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序
力弱い声で
コラージュ
『文藝』河出書房
新橋・第一ホテル喫茶室
創作者通信
追悼文×4
セロ弾きのゴーシュ
ブリコラージュ
《絵本》銀河鉄道の夜
ミクロコスム
幻想の森・「骨月」駅
懐かしい年・懐かしい時間・懐かしい場所
ダックノート
あとがき
主な参考文献・資料
初出一覧
著者略歴
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司 修(つかさ・おさむ)
1936年生まれ。画家、小説家。法政大学名誉教授。
中学卒業後、独学で絵を学び、絵画や版画をはじめ、絵本、書籍の装丁、挿絵など多岐にわたる作品を発表。また小説やエッセイ、脚本など文筆分野での活躍でも知られる。
1978年『はなのゆびわ』で小学館絵画賞受賞。 1993年 「犬」で 川端康成文学賞、 2006年 『ブロンズの地中海』で毎日芸術賞、2011年『本の魔法』で大佛次郎賞受賞。 2016年イーハトーブ賞受賞。
展覧会
1986 年『司修の世界』(池田20 世紀美術館)
2011年『司修のえものがたり──絵本原画の世界』(群馬県立近代美術館)
著書
絵本:『河原にできた中世の町』(文・網野善彦、岩波書店)
『まちんと』(文・松谷みよ子、偕成社)
『ぼくはひとりぼっちじゃない』(作・絵 司修、理論社)
小説:『幽霊さん』(ぷねうま舎)
『戦争と美術』(岩波新書)
『空白の絵本 ─語り部の少年たち─』(鳥影社) などがある。