
HOME>語源の旅 鹿児島弁
語源の旅 鹿児島弁 飯野布志夫 著作集5
飯野布志夫
- 古代人の息づかいが聞こえる
父子二代にわたって南九州の方言(鹿児島弁)で『古事記』を解読してきた著者が、さらに鹿児島弁の本質を明かすため、音に注目して日常語のなかから例を挙げて考証する。
目次
- かごしま弁 11
かごしま弁が生き残った理由 12
かごしま弁と古代史との対比 13
何を抜かすか! かごしま弁 16
注 18 - 音図表順に取り上げた語例 ………………………………………………………………… 21
【ア】 愛と恋 / 赤っ恥 / アカメ / 鮮ラシと新カ / 厚い / 21
天地の初発の時 / 有明 / 有難い
【イ】 生きると生ける / イカン / 行くと来る / イケッセン / 31
イシズェ / 犬と院
【ウ】 美しい / 宴 / 空蟬とウッセミ / ウドの大木 / ウナ / 36
五月蝿い / ウンマンヤド
【エ】 語例省略 42
【オ】 オ(御)という接頭語 / 美味しいと旨い / 臣 / 大物 / 43
大きいと小さい / おみおつけ / おめがねにかなう /
オナカ / オッナドン / オユルと植わると生える /
オを績む / 落ちるとヒッチアユル / オトコとオナゴ /
オンナ / オロブと叫ぶ / オロチ
【カ】 帰ると戻る / 門と内免 / 喀の病 / 刀と太刀 / 57
カッパ / かぐや姫 / 上岳 / かわいい /
南九語では聴かれない上一段活用 /
南九語では聴かれない上二段活用
【キ】 きびすをかえす / キョウダイ / キワラ 68
【ク】 クイマとハマとワ / クッサルとネマル / 71
クサとカサ / クスソと糞 / 国と組 / 熊曾
【ケ】 ケシン / 接頭語「け」 76
【コ】 コッカゼとヒンガシ / コッと蜘蛛 / 小昼と小春 / ゴヂョムケ 78
【サ】 サイモチドン / 鯖をよむ / サマとザマ / 84
サヨナラとサイナラとソイナラ / ザ行、否定の用語遣い
【シ】 白肩 / 松竹 / 素人と玄人 / 師走 / シッ 90
シタン(知らぬ)とシタジ(知らじ) / ジャンケン / したたか者
【ス】 相撲 99
【セ】 セケル / センガンビラとオメグイヤマ / 先生 101
【ソ】 候文 / 素知らぬ 103
【タ】 タネとサネ / 旅 / 食べるとタモル / タイとタイマッ / 105
タカレムン / タケンシ / 立冰と剣刃 / 閇てる / 立雲 /
ダルルとダロム
【チ】 契り / 父と母 / 中古 / チョコ 117
【ツ】 月毛と青毛 / ツッガン / ツッドコとツッダケ 122
【テ】 テウ / テンマとカッマ / 木偶の坊 124
【ト】 トモ / トンデモナカ / トッグヮ / 道祖神 128
【ナ】 名 / 成る / 何 / ナ行、否定の用語遣い /ナラムン / 130
なでしこ / ナイ
【ニ】 ニセとオセ 139
【ヌ】 「ヌ」という助動詞 140
【ネ】 寝ると濡る 142
【ノ】 ノボセとクダラ 143
【ハ】 初夢 / ハラカクとハシクル / ハレとウレ / ハラとワラ / 144
ハタとバタ / バシャ車 / 万歳とチェイヨ / 馬鹿
【ヒ】 左縄 / ヒナヂョとオゴヂョ / 姫 / ヒル 152
【フ】 降るとアユル 158
【ヘ】 ヘコ 159
【ホ】 僕 160
【マ】 真逆さまとサカシン / 真似と真似 / まほろば 161
【ミ】 ミゴワカとミアラシ / ミト / みみずら 166
【ム】 ムッカシとメヤシ / ムラとムイ / ムンとモノ 169
【メ】 メとオドィ / メダツとオダツ 173
【モ】 もしもし / モス、タモ、ヤンセなどの丁寧語 175
【ヤ】 役人とヤクザ / 優しい / ヤツ / 山 / ヤイバ / 八百長 177
【ユ】 ユシタビ / ユラ 183
【ヨ】 夜の夜中 / 酔っ払うとヨクラウ / 夜這い 184
【ワ】 我 / 和邇 / 笑いと笑み 187 - 南九語特有の言葉遣い ……………………………………………………………………… 193
ウィチクッ / ウュウ / ウュタクッ / ウェク - 相撲用語との関連が考察される南九語 …………………………………………………… 195
一、横綱とヨコザ 二、大関 三、関脇
四、小結 五、序 六、星を取る
七、塩 八、ハッケヨィ、ノコッタ 九、四股を踏む
身分序列を宇宙観で見立てた南九語の擬人法 …………………………………………… 205
日 / 月 / 星 / 天 / 土 / 土神 - 身分序列を動物の姿態に見立てた南九語の擬人法 ……………………………………… 219
馬 / 牛 / 猿 / 犬 / 龍 / 熊 / 狐 / 猪と鹿 / 兎 / 蟇 /
蟋蟀 / 蟷螂 / 螻 / 蚰蜓 / 蛇 / 蜂 / 蝶々 / 瓢虫 / 鷹 / 百舌 /
鶴 / 鶉 / 千鳥 / 翡翠 / 鸊鷉 / 鶺鴒 / 烏 / 鷺 / 頰白 / 雉 /
梟 / ほととぎす - 身分序列を植物の生態で見立てた南九語の擬人法 ……………………………………… 245
檜 / 杉 / 松 / 椨の木 / 樫 / 椎 / 青木 / 八手 / 莢蒾 / 桃 - 色で風俗を表した擬観の南九語 …………………………………………………………… 251
黒 / 白 / 青 / 赤 / 紫 / 黄 - 門村の地の主な祭神 ………………………………………………………………………… 255
ウケムンドン(受持殿) オノタケドン(大野岳殿)
カマフタドン(竈蓋殿) オッタマドン(興玉殿)
ウンドン(大見殿)
イセドン(伊勢殿)とウヒィドン(大昼殿)
オグシサン(お久士さん) デコッドン(大黒殿)
エベシドン(蛭子殿・あるいは恵比須殿)
ツッドン(月殿)とツッガン(土神)
ヤマンカン(山の神) イナイサァ(稲荷様)
アックヮドン(秋葉殿) シテシドン(白石殿)
タケヤサァ(竹屋様) ミナンカタドン(南方殿)
オッナイドン(翁威殿) トヨタマドン(豊玉殿)
タマヨィドン(玉依殿) - ほととぎすにまつわる伝承 ………………………………………………………………… 265
- 門村の歳時 …………………………………………………………………………………… 295
- 日本語と英語 どこかが似ている ………………………………………………………… 321
尊敬語の語例の対比 / 肯定語の語例の対比 / 否定語の語例の対比 - 魅せられる日本語 …………………………………………………………………………… 327
- 付録 南九語の発音について ……………………………………………………………… 331
著者略歴
-
飯野布志夫(いいの ふしお)
昭和7年12月24日、鹿児島県生まれ。
広島大学教育学部高等学校教育科理科卒。
文語方言研究所主宰。
著書:
『知覧むかしむかし』
『南九州門村の「歳事しきたり』と「河童伝説」』
『南九州方言の文法』(以上 高城書房)
『言葉の起こり 飯野布志夫 著作集1』 『神々の性展 飯野布志夫 著作集2』 『覇道無惨 ヤマトタケル 飯野布志夫 著作集3』 『眠る邪馬台国 飯野布志夫 著作集4』

HOME>語源の旅 鹿児島弁